連続テレビ小説「カーネーション」第45回「果報者」【第8週】

善作「糸子!」

糸子「はい。」

善作「いつまでも 子供や 子供や 思ちゃあったら 早いもんで お前も 今年で もう 2… 何ぼに なってん?」

糸子「21や。」

善作「21! ええ年や。 この春から お前も 商売 始めた ええ時期や。 ここらで いっちょ 身ぃ固め!」

糸子「はあ?」

善作「川本 勝君。 お前も よう知ってるやろ?」

糸子「何や その話か…。」

善作「おろっ! 何やとは 何や!」

糸子「けど お父ちゃん うち まだ 結婚する気ぃなんか これっぽっちも ないねん。 商売かて 始めたとこやし…。」

善作「お前に のうても 向こうは ごっつう あんねん。」

糸子「向こうにあったかて うちには…。」

ハル「なあ 嫌いなんか?」

糸子「いや 嫌いやないけど…。」

善作「それがな ええ男なんや。 素直で 真面目で 曲がった事のない… そやろ?」

糸子「まあ ええ人は ええ人やけど…。」

清三郎「何? 他に 誰か 好きな相手でも おるんか?」

糸子「そんなもん いてへんけど…。」

3人「ほな ええやないか!」

清三郎「ねえ おかあさん。」

ハル「はい。」

清三郎「いや 実はな 糸子。 わしもな 最初 正一から この話 聞いた時には ええ顔 せんかったんや わしは お前を どこぞのな 財閥の跡取りにでも 嫁がせたい 思とったからな。」

ハル「おとうさん!」

清三郎「えっ?」

ハル「糸子に そんんとこ そんな 嫁が務まりますかいな!」

清三郎「正一も 同じ事 言いよりましたよ おかあさん。『まあ 何と言うても 糸子には 洋裁屋という 女だてらに洋裁屋をやるという 大きな夢が あるんやから なあ それを一緒になって こう 支えてくれるような 相手やないと あきません!』て。」

ハル「そうです! そのとおりです!」

善作「お兄さんは 糸子の事を よ~う 分かってくれてます。」

清三郎「まあ その点 勝君やったら ほらもう 申し分ない。 ああ! いや すぐにでも あなた『婿に 入ってくれる』言うとんですわ。」

ハル「ありがたい事で。」

清三郎「ありがたいこっですわ。 ええ! まあ なあ 勝君が紳士物 そして 糸子が婦人物 あんた 夫婦そろって 洋裁やれるとなったら 店の評判も上がるやろ。 いや それだけやないでえ。 客の幅も ぐ~っと広がるでえ。 うん!」

小原洋裁店

客「こんにちは!」

糸子「は~い!」

客「こないだ頼んじゃった ブラウスやけど。」

糸子「あっ ちょっと待って下さい。」

居間

清三郎「年は 糸子の何個 上や?」

善作「2個ですわ。」

清三郎「2個。 そら ええ!」

<いつの間にか 大人らは この結婚話に えらい 乗り気に なってるようでした>

河原

(小鳥の鳴き声)

<そやけど…>

(小鳥の鳴き声)

<そんな事 急に言われたかてなあ… うちは まだ 店の事で 頭いっぱいやのに…>

(小鳥の鳴き声)

勘助♬『丘を越えて 行こうよ 真澄の空は 朗らかに晴れて 楽しい こころ』

糸子「この しゃべりが! このボケ! 人の話 どんだけ しゃべりまくってんじゃ?! 待て!」

勘助「ああ~!」

糸子「待て!」

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