連続テレビ小説「カーネーション」第45回「果報者」【第8週】

安岡家

玄関前

勘助「ソーリャ ソーリャ ソーリャ ソーリャ!」

居間

八重子「そうけえ…。」

糸子「うん…。」

八重子「けど うちも そんなんやったやで。」

糸子「えっ?」

八重子「うちも 美容師に なりたかったさかい まだまだ 嫁には行きたないやら そんな事ば~っかり 言うちゃあったら 親が 勝手に 結婚 決めてきてしもたんや。」

糸子「泰蔵にいちゃんと?」

八重子「そう。『ここは ほら 家が髪結い屋やし 嫁が美容師やりたがったところで 旦那も文句も言えへんはずや。 こんな ええ話はない』ちゅうて どんどん 話が進められて 気が付いたら 祝言の日ぃまで 決まっちゃあって。」

糸子「はあ~ そやったん!」

八重子「そやから 祝言の日ぃに 初めて 泰蔵さんの顔 見たんやで うち。」

糸子「へえ~。」

八重子「けど 今 思たら 親の言うとおりやっと。 おかげさんで 毎日 好きな仕事も さしてもろてるし 泰蔵さんにも 文句 いっぺんも 言われた事ないしなあ。 確かに こんな ええ話は なかったわ。 無理やりにでも 結婚さしてもろて ほんまに ありがたかったと思てる。」

<八重子さんから そんな話 されてしもて…>

小原家

玄関

千代「あっ 糸子!」

<何か また 早合点したらしい お母ちゃんから…>

千代「こないだの あの人やろ? 間違いないわ あの人やったら。 おめでとう! お母ちゃん うれしいわあ!」

<ほんまに うれしそうに そう言われてしもたら…>

糸子「うん… おおきに…。」

千代「ほんまに よかったあ!」

<それから あっちゅう間に 祝言の日取りが決まって…>

座敷

善作「♬『高砂』(せきばらい)た… たた…。」

<お父ちゃんは 早速『高砂』の練習を始めました>

松坂家

廊下

貞子「おばあちゃんはな 一番上等なやつ あんたに着せたりたいねん。 そやけどな おじいちゃんらがな…『相手の家との 釣り合いがあるから 中くらいのんに しとけ』って 言うんや!」

糸子『おばあちゃん。 うちも 花嫁衣裳なんか 安いやつで かめへんて。 一日だけの事なんやし。』

貞子「何や? あんたまで そんな事 言うんか?! おばあちゃんの事 邪魔にするんかいな?!」

糸子「いやいや 邪魔になんか してへんけどな。 う~ん… そんな上等なんは うちには合わへんし…。」

貞子「合わん事ない! 大事な 大事な 孫娘に しゃっちい花嫁衣裳 着せなあかんのやったら 私は 今日まで 何のために生きてきたんや?!」

木之元電キ店

糸子「大げさやて…。」

木之元「前のやつ 善ちゃん 持っていてまいよったやろ? これ これ! 新しいの バ~ン! 買うときよ!」

糸子「いや… 今 そんなお金 ないよって。」

木之元「ほんなもん 旦那に ねだったら ええんやし。 かわいい嫁さんに『なあ 電気扇 買うてよ』ちゅうて ねだられたら 断る男なんぞ いてるかいや!『おう! 買うちゃるやないけ! 何ぼじゃ?!』『まあ おとうちゃん』。」

<人が結婚するちゅうだけで 何や 周りが 急に おかしなってます>

木之元「わあ~!」

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