連続テレビ小説「カーネーション」第61回「切なる願い」【第11週】

階段

一同「やった~!」

「シ~ッ!」

座敷

千代「う~ん…?」

(産声)

千代「いや… 産まれたあ ああ!」

善作「い… うう… ああ~!」

寝室

静子「よう産まれてきたなあ。」

昌子「よかった ほんまに よかった…!」

千代「あれ 昌ちゃん あんた 震えてるやんか。」

昌子「そら そうです! うち お産なんか 初めてやさかい!」

静子「うちも…。」

千代「ハハハハ アハハハハ…。 ご苦労さんやったなあ。 ハハハハ。」

糸子「先生。」

「ん?」

糸子「正直に言うて下さい。」

「何をや?」

糸子「うち… 火事 見てしもたんです。」

「アハハハハハ…! あとで 起きて 自分で見てみい。」

座敷

静子「お父ちゃん かいらしい女の子やで。」

糸子「また 女の子やて 思てるやろ。 思てんの?!」

(女達の笑い声)

糸子「静子。 赤ん坊 よう見せちゃって。 女の子や。 見えるか?」

ハル「あれ? へ? 産まれたん? 産まれたんや!」

糸子「産まれたで。 また女の子や。」

ハル「見せて。 見せて 見せて。 ちょっと見せて。 どれ? どれ?」

静子「ほら。」

ハル「ああ~ はれまあ よう産まれてきたなあ。」

<こんな夜に産まれてきた ほんだけで あんた 一生分の手柄やで ちゅう気ぃがしました>

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