小原家
寝室
糸子「はあ? ま~た こんな びっしり。 うわ…。」
北村の工場
(小鳥の鳴き声)
糸子「おはようございます。」
<開店が迫って ますます 忙しなってきました>
糸子「おはようございます…。」
(柱時計の時報)
周防「ああ… おはようございます。」
北村「うん… 何時や?」
糸子「また 昨日も 遅うまでやったんですか?」
北村「おう…。」
<泣いても笑ても うちの仕事は 15日までや。 そこまでは 余計な事 考えんと 頑張っちゃろ。 何が何でも この人らの開店を 成功させちゃろ。 それが でけたら 一個だけ 自分に 許そうと思てる事が ありました>
周防「吉田さんは 20枚。」
吉田「はい。」
<それは 悔いの残らへんよう 自分の気持ちに けり つけるっちゅう事です>
北村「あの… 電話 ほな 電話 はよ切って 探せや!」
糸子「19 20 21 22。」
(ミシンの音)
北村「はよ来いて! お前。 もう 明日には 店 開くんやど! ビービー 泣かんと はよ来い! 怒ってないから はよ来い もう! 言うとけ!」