連続テレビ小説「カーネーション」第92回「隠しきれない恋」【第17週】

オハラ洋装店

昌子「はれ…? どないしたんですか?! 洋服なんか着て。」

糸子「そら 洋装店なんやさかい そろそろ うちかて 着な あかんやろ。」

昌子「へえ~。」

松田「けど よろしいわあ。 先生 似合いますよって。」

糸子「え?」

松田「うち 洋服 着た方が 先生も見せも 見栄えすんのにな思て ず~っと思てましたんや!」

糸子「ほうか?」

松田「よろしいわ これ。」

昌子「格好ええわ。」

糸子「ほうか?」

<子供の頃 見よう見まねで アッパッパを縫うた事があります 自分の服を縫いたいと思たんは それ以来かもしれません>

昌子「はあ~!」

千代「ほら 忘れもん ないか?」

昌子「ちょっと! 見て下さい おかあさん これ。」

千代「ひゃあ…! きれえなあ。 へえ~ お母ちゃん こさえたんやで。」

子供達「え~っ きれえなあ! きれえ~ すごい!」

昌子「ちょっと 先生 これ ごっつい ええですねえ!」

糸子「そやろ。 また 表のボディー 着せといて。」

昌子「へ? せやけど 先生 自分のために 縫うたんと ちゃうんですか?」

糸子「そのつもりやってんけどな 思たより ようでけたさかい。 うちのは また こさえたら ええんやし。」

昌子「へ~え…。」

千代「ほな あんたら 行っちょいで。」

子供達「行ってきます!」

千代「は~い 行っちょいで。」

優子「お母ちゃん ピアノ 買うてな。」

直子「買うてな。」

聡子「買うてな。」

「買うてな。」

糸子「はいはいはいはい…。 行っちょいで。 行っちょいで。」

千代「気ぃ付けてな。」

子供達「行ってきます!」

糸子「行っちょいで。」

千代「走りな!」

糸子「買えへんけどな~。」

<周防さんの気持ちを 聞いてしもて以来 心が ざわめいて ざわめいて…。 それが うちに どんどん 洋服を作らせました それから毎晩 次から次へと 新しい服を縫いました>

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