連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第100話「1994-2001」【第21週】

ラジオ・磯村『さて 皆さん。 春ですねえ。 しかし 私はね 今年の春は どうも心が躍りません。 何しろ 今年は あの大予言の年。 7の月に 空から恐怖の大王が 降ってくるというんですから まあ 怖い 怖い 怖い 恐ろしいですね』。

吉右衛門「ほら 小夜吉。」

ひなた「おはようございます。」

初美「あら ひなたちゃん。 おはようさん。」

吉右衛門「小夜吉。 おばちゃんに ご挨拶は?」

ひなた「おばちゃんて…。」

小夜吉「おはようございます。」

ひなた「おはよう 小夜吉っちゃん。」

初美「お利口さんやねえ。」

小夜吉「この度のこと 回転焼き屋さんに 災難なこっちゃけど どうか くじけずに お気張りやす。」

初美 吉右衛門「えっ?」

ひなた「災難?」

ラジイ・磯村『さあ 聴いてください。 『だんご3兄弟』』。

♬~(ラジオ)

小夜吉「♬『串にささって だんご だんご 3つならんで だんご だんご しょうゆぬられて だんご だんご だんご3兄弟 一番上は長男 長男 一番下は三男 三男』

♬『あいだにはさまれ次男 次男 だんご3兄弟』

小夜吉「一串に4つのおだんごでは 売れへんもんやさかい 1つ減らして3つ 3兄弟にする だんご屋さんもあるいうんやで。 世も末やなあ おじいちゃん。」

吉右衛門「小夜吉… 何で お前は そないに賢いんや。 ハハ… 行こうか。」

回想

テレビ『1999年7の月。 空から恐怖の大王が降ってくる』。

回想終了

ひなた「これか…? これが恐怖の大王なんか…?」

ラジオ♬『だんご3兄弟』

太秦映画村

「Excuse me.(すみません)」

ひなた「Yes.(はい)」

「Where’s the haunted house?(お化け屋敷はどこですか)」

ひなた「It’s just around that corner.(あの角を曲がったところです)」

「Thank you.(ありがとう)」

ひなた「My pleasure. Have a spooky time!(どういたしまして 気味悪がっていってくださいね)」

2人「We will.(そうします)」

榊原「いっつも ありがとう。 ホンマに助かるわ。」

ひなた「あっ いいえ。 けど なかなか増えませんねえ。 外国人のお客さん。 ツアーとか組めるぐらいになったら ええんですけど。」

榊原「実はな 大月さん。」

ひなた「うん?」

榊原「時代劇界に 久々のグッドニュースや。」

ひなた「えっ 何ですか? 当分は極秘の情報なんやけどな。 ハリウッドが来るんや。」

ひなた「へっ?」

榊原「ハリウッドのチームが 江戸時代の日本を 舞台にした映画を撮るんやて。」

ひなた「ええっ!」

榊原「条映も いろいろ協力することになった。 まずは 何人かのスタッフが 日本へ視察に来はるそうや。」

ひなた「視察?」

榊原「そや。 まあ ほとんど東京やろけど 京都にも 時代劇の撮影スタジオやら ロケ地やら 見に来はるらしいわ。」

ひなた「ほな…。」

榊原「もちろん 通訳さんは ついてはるけど もし映画村を案内するいうことになったら そん時は 大月さん…。」

ひなた「やります。」

榊原「ハハハッ そない言うと思た。」

ひなた「いつですか? その視察団が来んの。」

榊原「7月や。」

ひなた「えっ…。 7の月に… アメリカから視察団が…。」

回想

テレビ『1999年7の月。 空から恐怖の大王が降ってくる』。

回想終了

ひなた「これが恐怖の大王なんか…?」

榊原「大月さん。」

ひなた「はい!」

榊原「言うまでもあらへんけど これは条映にとって そして時代劇にとって またとないチャンスや。 絶対にミスしいひんよう 万全の準備で臨もう。」

ひなた「はい!」

大月家

回転焼き屋・大月

ひなた「いっちゃん?」

一恵「あ… よかった。 お帰り ひなちゃん。」

ひなた「ただいま。」

一恵「来たら閉まってるから どないしよ思てたん。」

ひなた「ああ ごめん ごめん。 どないしたん?」

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