あらすじ
安子(上白石萌音)と稔(松村北斗)は、結婚することになりました。「たちばな」を訪れて安子の姿を見た千吉(段田安則)は、安子こそ稔を支えてくれる相手だと確信し、進めていた銀行の頭取の娘との縁談を断って2人の結婚を許したのです。杵太郎(大和田伸也)の忌中のため、ごく簡素ではありましたが、祝言をあげることに。稔の出征まで2人が一緒に過ごせる時間は限られるなか、この上なく幸せな時間を過ごしていました。
15話ネタバレ
岡山駅
<稔は 岡山に帰ってきました。 出征を前に 頭取の娘と祝言を挙げるためでした>
千吉「稔!」
稔「父さん。」
千吉「待ち切れなんで 迎えに来たぞ。 さあ 行こう。」
神社
稔「父さん せめて一度 家に帰らせてもらえませんか?」
千吉「そうはいかん。 先方がお待ちじゃ。」
稔「何で こねん せかすんです? 父さん! と…。」
安子「稔さん…。」
千吉「稔。 あの人が おめえの祝言の相手じゃ。 安子さん。」
安子「あっ…。」
千吉「先日は 名乗りもせず 失敬しました。 稔の父です。 勇から聞きました。 毎日 この時間に ここで 稔の無事を 祈願してくださりょうるいうて。」
稔「父さん これは一体 どういうことです?」
千吉「大東亜銀行の頭取と進みょおった話は 取りやめにした。」
稔「えっ…。」
千吉「頭下げて謝って 分かってもろうた。」
稔「父さんは それで えんですか?」
千吉「こねえだ たちばなを訪ねて 安子さんに会うた。 なるほど。 おめえや勇の言うとおり 心の優しい ええお嬢さんじゃ。 たちばないう店も小せえけど 堅実な ええ商いをしてきたことが よう分かった。 まだまだ未熟なおめえを 支えてくれるんは こういう家に育ったお嬢さんじゃと 心から そねえに思えた。」
稔「安子ちゃん。 僕と 結婚してください。」
安子「はい。」
勇「兄さん。」
稔「勇!」
勇「おめでとう。」
稔「ありがとう。」
勇「あんこ。 おめでとう!」
安子「ありがとう。 ありがとう! 勇ちゃん。」