あらすじ
るい(深津絵里)は悩んでいました。12月に入ってから急激に回転焼きの売り上げが落ちていたのです。その原因はまさかの…。一方、ひなた(新津ちせ)は、憧れの桃山剣之介(尾上菊之助)のサイン会に行くため、空き瓶を拾って酒屋さんに持って行ってお金を貯める「空き瓶貯金」を始めました。お年玉も合わせて、ついに目標の1500円を貯めたひなたは映画村へ。そこで待っていたのは、ある運命的な出会いでした。
66話ネタバレ
賀茂川
錠一郎「あれ? ひなた。」
ひなた「あっ お父ちゃん。」
錠一郎「どないしたんや? 何か 落としたんか?」
ひなた「いや ちゃうねん。 あっ! あった! はあ~!」
錠一郎「うん?」
ひなた「わあ~!」
錠一郎「ジュースの空き瓶?」
ひなた「やった~!」
錠一郎「そんなもん 何すんねん。」
ひなた「フッフッフッ。」
森岡家
ひなた「おじちゃん! また持ってきました!」
森岡「お~ ひなたちゃん。 精出るな。」
錠一郎「こんにちは。」
森岡「あっ どうも どうも。 寒なってきたな。」
錠一郎「いや~ ホンマ。 熱いのん キュ~ッと1杯 欲しなりますね。」
森岡「いや あんた下戸やがな。」
錠一郎「あっ お湯のことです。」
森岡「お湯かい! 熱かんの言い方やで それ。 はい。 ご苦労さん。」
ひなた「ありがとう!」
大月家
玄関前
錠一郎「ふ~ん。 空き瓶一本10円で引き取ってくれんのか。」
ひなた「うん。 昨日は3本持っていって 30円もらったで。」
錠一郎「フフッ すごいなあ。」
ひなた「一升瓶は 一本で30円やて。 また見つけたことないけど。」
錠一郎「そんな稼いで どうする気や。」
ひなた「決まってるやん。 モモケンのサイン会に行くねん。」
錠一郎「おう おう。 それは壮大な計画やな。」
ひなた「お姉ちゃんになるんやから これくらいは自分で稼がんとな。」
錠一郎「偉いなあ ひなたは。」
ひなた「ヒヒッ そやろ~。」
ひなたの部屋
<ひなたは 地道に空き瓶貯金を続けました>
ひなた「ジャラジャラ~。 フフッ。 だいぶ たまった。 あとは お年玉が伊藤博文やったら…! フッ フッ フッ フッ。 やった~!」
居間
(ひなたのはしゃく声)
るい「う~ん…。」
錠一郎「はい。」
るい「ありがとう。 はあ… やっぱり…。」
錠一郎「どうしたん?」
るい「何や えらい 売り上げ落ちてんのよ。 何でやろう…。 12月に入ってから急に…。」
(読経)
テレビ『おかあさんは関係ないわ 私自身の問題です』。
るい「ひなた。 いつまで そないしてんの? 遅刻するよ。」
ひなた「鮎子が気になって。」
るい「はよ行きなさい。」
ひなた「行ってきます!」
るい「行ってらっしゃい。」
(チャンネルを替える音)
テレビ♬『まいにち まいにち ぼくらは てっぱんの うえで やかれて いやになっちゃうよ あるあさ ぼくは みせのおじさんと けんかして うみに にげこんだのさ』
るい「これや! これのせいや!」
♬『はじめて およいだ うみのそこ とっても きもちが いいもんだ おなかの アンコが おもいけど うみは ひろいぜ こころがはずむ ももいろサンゴが て…』
回転焼き屋・大月
一子「子門真人を恨んでも しゃあなあいやないの。」
るい「一子さん…。」
一子「1つ頂戴。」
るい「はい。 ありがとうございます。」
一子「こないなブーム いっときのもんや。」
るい「そやろか?」