大月家
回転焼き屋・大月
五十嵐「おう。」
ひなた「あっ いらっしゃい。」
五十嵐「おばさんは?」
ひなた「今 ちょっと。」
五十嵐「そっか…。 じゃあ また後で。」
ひなた「あっ 五十嵐。」
五十嵐「うん?」
ひなた「回転焼き買いに来たんとちゃうの。」
五十嵐「そうだよ。」
ひなた「ほな 買うたら?」
五十嵐「おばさん いないんだろ?」
ひなた「うん いてへんよ。」
五十嵐「うん だったら…。」
ひなた「ちょっと 五十嵐。」
五十嵐「はあ… 何だよ。」
ひなた「あ… だから…。」
五十嵐「ああ?」
ひなた「あの…。 もうええわ! あほ。」
五十嵐「はあ? 何だよ。」
るい「もう~。 素直に言うたらええのに。」
五十嵐「おばさん…。」
ひなた「そうかて…。」
るい「五十嵐君。 明日 オーディションの最終選考なんやてね。」
五十嵐「はい…。」
ひなた「もうええて。 お母ちゃん。」
るい「ひなたが 五十嵐君に 熱々の回転焼き 焼いてあげたいんやて。 毎日 帰ってから練習してたん。 よかったわあ。 ひなたが店番できるようになってくれて。」
五十嵐「熱々1つ。」
ひなた「はい。」
ひなた「はい。 明日 頑張って。」
五十嵐「うん。 これで頑張れる。 あっつ!」
俳優会館
廊下
「井上岳彦です。」
ひなた「こちらでお待ちください。」
「分かりました。」
ひなた「次の方。」
「はい。 新田 充です。」