連続テレビ小説「なつぞら」第20話「なつよ、女優になれ」【第4週】

あらすじ

ついに、演劇部顧問の倉田先生(柄本佑)が脚本を書き上げ、なつ(広瀬すず)、雪次郎(山田裕貴)らに台本を手渡す。なつが、祖父の泰樹(草刈正雄)を思い入部したことを知る倉田は、物語の重要な役をなつに与える。さらに倉田は、舞台の背景となる絵についても相談する。倉田のイメージが、雪月に飾ってあった絵画であることを知ったなつは、その作者に絵を依頼することを提案。その作者の家を訪ねることに…。

20話ネタバレ

十勝農業高校

演劇部

雪次郎「なっちゃん。」

門倉「ありがとう。」

雪次郎「おう。」

倉田「みんな 聞いてくれ。 これは あくまでも 架空の伝説だ。 十勝 音問別辺りで まことしやかに語られている話を基に 俺が考えた。 テーマは… まあ みんな 読んで分かってると思うが 個人の問題と 集団の問題だ。 よし 明日から稽古を始める。」

一同「はい!」

<いよいよ 女優 なつの出番が やってきました。>

なつ「よっちゃん 行こう。」

良子「うん。」

「あっ… バイバ~イ。」

倉田「あっ 奥原。」

なつ「はい。」

倉田「分かってると思うが 女は お前しかいないんだ。 女の役は みんな お前がやるんだぞ。」

なつ「良子ちゃんもいます。」

倉田「女優志望は お前しかいないんだ。」

なつ「私は 志望なんかしてません。」

倉田「それでも お前しかいないんだ。」

良子「なっちゃんが やるしかないわ。 私は 裏方だから。」

倉田「居村にも期待してるぞ。」

良子「何をですか?」

倉田「いろいろ。」

なつ「けど こんな出番があるなんて…。」

倉田「フッフ~ おじいさんも喜ぶだろう。」

なつ「先生… 先生は 私のじいちゃんの過去まで 調べて書いたんですか?」

倉田「過去? さあ 知らんな。 何かあるのか?」

なつ「いいえ 知らなければいいんです。 さようなら。」

倉田「はい。」

良子「さようなら。」

倉田「あ… あと お前 絵描けるんだって? 雪次郎に聞いたよ。」

なつ「絵なんて描けません。」

倉田「えっ?」

なつ「私が描けるのは 落書き程度で…。」

雪次郎「でも 絵好きだべ? なっちゃん。」

なつ「好きなのと描けるのは違うべさ。」

倉田「うん そうか…。 いや 舞台美術は いつも 美術部に頼むんだが 今回は それでは ちょっと違うような気がしていてな。 あっ 雪次郎の店に いい絵が飾ってあったな。」

雪次郎「えっ?」

倉田「いや ほら あの~ 何だ… ベニヤ板に描いたような。」

雪次郎「あっ! 天陽の絵だ!」

倉田「てんよう?」

雪次郎「山田天陽。 なっちゃんの友達です。 小中一緒だった。 ね!」

なつ「うん。」

雪次郎「うちの父ちゃんが その絵 気に入って 特別に譲ってもらった絵なんです。」

倉田「ほ~う。 いや あんな書き割りが 作れるといいんだけどな。 うん。」

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