夜ドラ「ミワさんなりすます」(第18回)

リビング

池月「わざわざ すみません。」

関口「いえ たまたま1台余ってましたから。」

池月「助かります。」

一駒「あら 関口さん わざわざ ごめんなさいね。」

関口「いえ これも仕事のうちなんで。 美羽さんにも ちょっと用事がありましたし。」

<えっ…>」

一駒「ミワさんに?」

関口「はい。 今 どちらに?」

池月「どこですかね。」

<まずい… 会社の人は きっと 採用した さくらさんの顔を 知っているはず。 っていうことは 顔を見られたら 一発で偽物だとバレてしまう>

ミワ「あっ。 えっ どうしよう…。」

控え室

<美羽さくらは帰ったことにして 私は更に他人のふりをする? いや そんなウソは すぐにボロが出る。 ああ どうしよう。 どうしよう どうしよう…>

(ノック)

関口「お疲れさまです 関口です。」

ミワ「あっ えっと…。」

関口「ちょっと 今 お話 よろしいですか?」

ミワ「ご… ご用件は何でしょうか。」

関口「美羽さんだけ働き方アンケートが まだ提出されたなくて。 出して頂きたいんですよ。」

ミワ「あ…。」

<そんなの知りません…>

ミワ「家にあるかもしれないので 見ておきますね。」

関口「メールでお送りしてまして。」

ミワ「あっ そうなんですか。」

関口「はい。 スマホで すぐ回答できますので。」

ミワ「あっ はい。」

関口「今 できますか?」

ミワ「手元にスマホがないので 後で やっておきます。」

関口「分かりました。 お疲れさまです。」

ミワ「ふう…。」

<アンケートは さくらさんのところに 来てるってことか。 後で聞いておかなきゃ>

ミワ「はあ…。」

関口「美羽さん。」

<まだいた! ウソ… 何で? どういうこと?>

関口「故障した掃除機なんですが ちょっと私に見せて頂けませんか? こういうの直すの得意なんで。」

<掃除機>

<顔を見られずに 掃除機を渡すなんて無理。 もはや ここで終わりなのか…>

回想

八海「ミワさん? 家政婦のお仕事 このまま続けてもらえませんか。」

回想終了

<いや こんなところで諦めちゃダメだ…>

関口「美羽さん?」

ミワ「今… 今 渡します。」

関口「どうしました?」

<八海サマ ごめんなさい。 やっぱり もう 無理です>

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