富士子「今朝 着いたばかりで…。 あっ ご結婚おめでとうございます。」
咲太郎「あ… また たくさんのジャガイモ 送ってもらって ありがとうございます。」
光子「本当にすみません。 本当においしいですね。 北海道のジャガイモは きっと世界一です。」
泰樹「牛乳も。」
光子「あ… はい 牛乳も。」
剛男「そんなことしか できなくて。」
咲太郎「何よりも うれしいですよ。」
光子「ちょっと あなた いつまで手に持って話してるの。」
咲太郎「あっ そうだ なつ いろいろ買ってきたぞ ほら。」
なつ「え~!」
一同「おお~。」
咲太郎「ベビーベッドも 明日届くからな。」
なつ「お兄ちゃん 光子さん ありがとう!」
坂場「すみません。」
咲太郎「まあ こんなことしか できないけどな 俺も。」
泰樹「まるで 咲太郎に 孫でも生まれたみたいだな。」
富士子「ヤキモチ焼かなくてもいいしょや。」
泰樹「なんも焼いてねえべや!」
(笑い声)
咲太郎「まあ とりあえず…。」
坂場「ありがとうございます。」
寝室
咲太郎「それじゃ 宿なんて言わずに うちに泊まって下さいよ。 部屋なら余ってますから。 あ… といっても 俺の家じゃなくて 彼女の家ですけど。」
光子「どうぞ いらして下さい。」
剛男「いいんですか?」
光子「もちろんです。」
咲太郎「何日でも いて下さいよ。」
なつ「お兄ちゃん ありがとう。」
咲太郎「こうやって みんな お前のそばについてるんだ。 安心して産めよ なつ。」
なつ「うん…。」
夜
なつ「ううっ… ああっ…。」
富士子「なつ! なつ!」
なつ「母さん 痛い…!」
富士子「大丈夫 大丈夫… イッキュウさん!」
なつ「ううっ…。」
富士子「イッキュウさん!」
坂場「はい?」
富士子「陣痛が来たみたい。」
坂場「えっ!」
なつ「ううっ… 痛い… この前と全然違う!」
<なつよ いよいよ生まれるのか? 私の孫が…。>