連続テレビ小説「なつぞら」第15話「なつよ、これが青春だ」【第3週】

子供部屋

(なつのため息)

夕見子「だから 私には関係ない 迷惑だって言ってやればよかったのさ。」

なつ「関係ないことないしょ。 私だって この牧場で働いてんだから。」

夕見子「なつ あんただって 人生を選ぶ権利はあるんだからね。」

なつ「どういう意味?」

夕見子「あんたが 農業高校行ったのだって じいちゃんの期待に応えるためしょ? その上 父さんの期待に応える必要は ないって言ってんの。」

なつ「私は 好きで 学校に行ってるし ここで働いてんの。」

夕見子「そう? なつは どっかで まだ遠慮してんだよ。」

なつ「そんなことない。 いい? 余計なこと言わんでよ。 これ以上 ひっかき回さないでよ。」

夕見子「あ~… そうですか。 それは 余計なお世話でしたね。 では どうぞ ご自由に 朝まで じっくり悩んで下さい。 おやすみ。」

なつ「ねえ 夕見…。 (ため息)」

新牛舎

なつ「(あくび)」

悠吉「どうした なっちゃん 寝不足かい?」

なつ「そんなことないよ。」

悠吉「じゃ たるんでるだけかい。」

菊介「春から夏にかけてのこの時期が 一番眠いもな。 一年で一番 寝心地がいい。 (あくび) 寝ていたい。」

富士子「なつ もういいから 学校行く支度しな。」

なつ「まだ大丈夫だよ。」

富士子「ゆうべのことは 気にしなくていいからね。」

なつ「母さん 私 じいちゃんと話してみるわ。」

富士子「いいの そんなの あんたが…。」

なつ「けど じいちゃんの考えも知りたいし。」

泰樹「何の考えだ?」

なつ「あっ じいちゃん…。」

なつ「じいちゃんは 農協の考えに反対なの?」

照男「なつ そんなこと 朝からする話じゃないべや。」

泰樹「わしは 反対はしとらん。 農協が 勝手に やりたいことをやればいい。 わしとは関係ないと言ってるだけだ。」

悠吉「その話か…。」

なつ「だから じいちゃんは 何が悪いと思ってんの?」

泰樹「悪いなんて言ってない。 変える必要はないと言ってるんだ。」

なつ「組合より メーカーとの関係を 大事にしたいってこと?」

泰樹「わしの牛乳を ほかの牛乳と一緒にされてたまるか。 あいつに頼まれたのか?」

なつ「えっ?」

泰樹「組合は お前を使って わしを調略するつもりか。」

なつ「そったらこと… 組合は関係ないよ。」

泰樹「あいつに言っとけ。 わしの牛乳は 農協には絶対に売らんと。 なつに言っても無駄だと。」

富士子「あ~ 余計に こじらせた。」

なつ「ちょっと待ってよ じいちゃん。」

泰樹「ああ それから 今日 帰ったら 子牛の様子を見てくれ。 食欲が落ちてるようだ。 分かったな?」

なつ「うん… 分かった。」

<なつよ とにかく 朝だから元気を出せ。>

道中

なつ「私は どうしたらいいのさ。 教えて! 山! 道! か~ぜ~!」

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