居間
<その晩のおじいちゃんは 食欲がないと言って 早く寝てしまいました。 そんなことは なつが知る限り 初めてでした。」
照男「いきなり メーカーと 手を切れなんて じいちゃんにしたら 乱暴な話だべさ。」
剛男「手を切れなんて言ってないよ。 農協は メーカーと酪農家の関係を 円満な形にしたいだけなんだよ。」
照男「それは 分かるけど 今だって 円満にやってるじいちゃんは そう受け取らんよ。」
なつ「ごめんなさい 照男兄ちゃん。 私が そもそも 問題を ひっかき回しちゃったから 少し じいちゃん 意地になったのかもしれない。」
剛男「いや それなら そもそも 私のせいだろう。 初めから ちゃんと お義父さんと もっと話し合うべきだったんだ。 今日みたいに 傷つける前に。」
富士子「大丈夫よ。 じいちゃんは あんなことで めげたりしないから。 開拓1世は しぶといのよ。」
夕見子「私も そう思う。 状況は 何も変わってないはずよ。」
剛男「えっ?」
夕見子「じいちゃんが これで変わるとは思えない。」
剛男「嫌なこと言うな。」
明美「さすが 夕見姉ちゃん。」
泰樹の部屋
泰樹「お茶が欲しいな…。 お茶が欲しい…。」