連続テレビ小説「なつぞら」第44話「なつよ、東京には気をつけろ」【第8週】

厨房

光子「皆さん 手を休めず ちょっと聞いて下さい。 明日から 見習いとして ここに入る 小畑雪次郎君です。」

雪次郎「よろしくお願いします!」

光子「それから 奥原なつさんです。 ここで 雑用をしてもらいます。」

なつ「奥原なつです。 どうぞ よろしくお願いします。」

光子「それから 戦前の川村屋で 修業をされていた 小畑さんです。」

雪之助「小畑雪之助です。 雪次郎の父でございます。 え~ この なつの後見人でもあります。 どうか 2人を よろしくお願いいたします。」

光子「戦後 お店を再開した時から 職人たちの職長をしてもらっている 杉本さんです。」

杉本「杉本平助です。」

雪之助「お世話になります。 どうか せがれを厳しくご指導下さい。」

雪次郎「お願いします!」

杉本「ま ここは 軍隊じゃないから そう かたくならずに。」

雪次郎「よかった。」

雪之助「よかったじゃない!」

雪次郎「はい!」

なつ「あっ マダム。」

光子「ん?」

なつ「私 お土産持ってきたんです。」

光子「お土産?」

なつ「はい。 うちの牧場で作ったバターです!」

光子「北海道のバター?」

なつ「これを インド風バターカリーに使って下さい!」

杉本「えっ?」

光子「そのために わざわざ 北海道から持ってきたの?」

なつ「はい。 あっ…。 うん 大丈夫です。 腐ってません。」

光子「これを うちのカレーに?」

なつ「是非 カリーに!」

ホール

雪次郎「うわ~…。」

なつ「う~ん…。」

雪次郎「うまそう!」

雪之助「懐かしいもなあ 川村屋の香りだ。」

野上「今日は特別ですよ。 あのバターでは お客様には出せませんから。 賄いとして調理しました。」

なつ「まかない?」

野上「従業員が食べる食事だ。」

なつ「じゃ 野上さんも食べて下さいね 十勝のバターカリー。」

野上「それは どうなんでしょう…。 川村屋の味にはなりませんから。 落書きが芸術にはならないように。 ハッハッハッハッハ…。」

応接室

光子「まあ おいしい!」

杉本「はい。 いいバターですよ これは…。」

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