川村屋
応接室
なつ「あっ… すいません。」
光子「どうぞ。」
なつ「もしもし 夕見!?」
夕見子『電話代かかるから 手短に。 おめでとう なつ。』
なつ「ありがとう 夕見! 元気かい?」
夕見子『うん 元気。 いい? なつ 負けんな。 中に入ったら とにかく負けんな。 負けたら つまらんぞ。』
なつ「じいちゃんみたいなこと言わんでよ。 負けんよ。 特に 夕見には負けんから。」
夕見子『はい はい。 お金 もったいないから切るね。』
(電話が切れる音)
なつ「えっ 夕見? もう すぐ てれんだから。 本当 じいちゃん そっくり。」
川村屋
社員寮
おでん屋・風車
1階店舗
なつ「こんばんは。」
亜矢美「あっ… おばん おばん おばん おばん おばん おばん ハハハ…。 聞いたわよ 咲太郎から。 おめでとうございます。」
なつ「これを ありがとうございました。」
亜矢美「ああ… いいのに 返さなくたって。」
なつ「それから 今日は 亜矢美さんに お願いがあって来ました。」
亜矢美「私に?」
なつ「私を… ここに置いてもらえませんか? 東洋動画で働くようになったら 今の部屋を出なくちゃなんないんです。」
亜矢美「あ… そうか 今 川村屋の寮に お住まいですもんね。」
なつ「はい。」
亜矢美「でも… えっ いいの? 本当に?」
なつ「そちらが ご迷惑じゃなければ…。」
亜矢美「全然 全然… だって こっちから言いだしたんだもん。 いつでも いらっしゃいよ。 狭いんだけどさ 大歓迎。」
なつ「よろしくお願いします。」
亜矢美「よろしくお願いします フフフ…。」
なつ「いかった。」
亜矢美「いかった~…。」
<なつよ 次の一歩を踏み出したな。>