河原
なつ「よいしょ…。」
天陽「お~ 来た!」
なつ「はい。」
天陽「うわっ うまいな…。」
なつ「ねえ この魚 頂戴。」
天陽「もちろん いいけど… 食べるのか?」
なつ「うん。」
天陽「一人で?」
なつ「家族を待ってる間に…。 おなか すいちゃった。」
天陽「何かあったのか? 家で。」
なつ「何もないよ。 どうして?」
天陽「君が寂しそうだからに決まってるだろ。」
なつ「寂しくなんかないよ。」
陽平「天陽。」
天陽「兄ちゃん。」
陽平「誰だ?」
天陽「学校の同級生。 家族とこっちに来てるんだって。」
陽平「こんにちは。」
なつ「こんにちは。」
陽平「帰るぞ。」
天陽「うん。 一緒に帰るか?」
なつ「ううん ここで待ってないと。」
天陽「そうか。 じゃあ 明日 学校でね。 学校で会おうな。」
なつ「分かった。」
天陽「ほら… 抱えて。」
なつ「ありがとう!」
天陽「うん!」
語り<なつよ そんなに寂しく笑ってみせるな。>