連続テレビ小説「なつぞら」第91話「なつよ、恋の季節が来た」【第16週】

会議室

井戸原「いくら 勉強のための短編だからってね いつか 劇場公開されることを前提に 作ってもらわなければ困るよ。」

坂場「分かってます。」

井戸原「じゃ この物語に 社会風刺の意図は 入ってないって言うんだね?」

坂場「もちろん そのために作ってるわけじゃありません。」

井戸原「魔女の上に わざわざ 悪魔を出して 悪魔と魔女… これは アメリカと日本の関係を 表してるんじゃないだろうね。」

坂場「見る側が どう受け止めるかは 自由じゃないでしょうか?」

仲「もちろん 自由なんだけど 純粋に 子どもが楽しめるものに してほしいだけなんだよ。」

坂場「その考え方は もう古いんじゃないでしょうか。」

仲「古い?」

下山「おい イッキュウさん…。」

坂場「漫画映画は 子どもが見るものだと 決めつける考え方です。」

作画課

麻子「ねえ 奥原さん。」

なつ「はい?」

麻子「あの子は どうした?」

なつ「あの子? あっ 夕見のことですか? とりあえず 風車で働くことになりました。」

麻子「あの子の考え方 私は間違ってないと思うわよ。」

なつ「うん?」

麻子「女にとっては 結婚も志でしょう。 するか しないかも含めて 女は 何をい一番に考えるかで 生き方が決まってしまうんだから。」

なつ「仕事か結婚 どっちかを 選ばなくちゃならないんですか?」

麻子「どんな選び方をしても 人から責められることはないってことよ。」

おでん屋・風車

1階店舗

亜矢美「お帰り。」

夕見子「お帰り。」

亜矢美「結構 降ってんね。」

なつ「夕見… ただいま。」

亜矢美「はい。」

なつ「ありがとう。」

夕見子「なつ 会わせてやったよ。」

なつ「ん? えっ…!」

<なつよ じいちゃんが ここに来るわけないだろう。 けど 夕見子ちゃん そういう人が好きだったのね…。>

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