智「待てよ。 その人 ちゃんとした レコード会社の人か?」
歌子「多分…。」
智「世の中には 怪しい会社がたくさんある。 今度 その人に会いに行く時には 俺がついていく。」
歌子「何で?」
智「何でって 心配だからに決まってるアラニ。」
歌子「うちの問題は うちが自分で決めたい。」
智「いやいや 歌子は まだ 世間知らずのところが…。」
歌子「うちは もう子供じゃない!」
智「分かってるさ そんなこと。」
歌子「分かってない 全然 分かってない!」
智「何で 怒ってるわけ?」
歌子「うちは いつまでも妹みたいな 幼なじみであるわけよね?」
智「おい ちょっと そっちは…。 危ない!」
比嘉家
良子「歌子 遅いね。」
暢子「智と 一緒なんだよね。」
和彦「健彦が 2人で 売店を出てくのを見たって。」
暢子「でも 山からは もう 戻ってきているよね。」
石川「ちょっと 見てこようかね。」
暢子「あっ お母ちゃん。」
優子「まもるちゃんが 集落を 一とおり見てくれたけど どこにもいないって。」
善一「智も まだ帰ってないらしい。」
暢子「えっ… どこに行ってしまったわけ?」