夜
暢子「うち 泣いた顔してない?」
優子「大丈夫。」
(賢秀たちの笑い声)
暢子「ただいま!」
優子「ただいま。」
賢秀「お~! お帰り!」
歌子 良子 智「お帰り~!」
暢子「これ どこから?」
智「善一さんから 借りてきた!」
暢子「何で?」
賢秀「暢子の就職祝い! じゃなくて 就職断った祝い! パーッとやるわけさぁ! ハハハ!」
良子「フォークダンス 教えてほしい人!」
暢子「教えて 教えて! ちむどんどんする!」
智「俺たちは 先に習ったからさ。 ほい。」
良子「手 握って。」
♬~(レコード)
賢秀「せ~の! 後ろ。」
良子「左 回る。」
智「左 左!」
賢秀「おいおい おいおい…!」
良子「もう一回 前!」
賢秀「前~ 後ろ~! はい 左 左…。」
智「右 右 右!」
暢子「ニーニー!」
沖縄が本土復帰という 大きな時代の変わり目を迎えた頃 やんばるの小さな村のきょうだいは それぞれに傷つきながらも 大人の階段を上っていました。 そして 高校最後の日々を送る暢子に 運命を変える出来事が 起ころうとしていました。
良子「は~い 輪になって~!」