連続テレビ小説「ちむどんどん」15話「悩めるサーターアンダギー」

眞境名商事

優子「本当に 申し訳ありません。」

専務「秀樹君を 殴ろうとしたそうだね。」

優子「何で やったわけ? 訳があるんでしょ?」

専務「秀樹君が言うには さしたる理由もなく いきなり殴りかかってきたと。 社長 そうですよね。」

暢子「それは 違います。」

回想

秀樹「どうせ 玉の輿 目当てだろ? うちに応募してくる女は みんなさ。 仕事よりも いい結婚相手を あさりたいだけだろ?」

秀樹「お前の代わりくらい いくらでもいるんだからな!」

回想終了

専務「女のくせに強情だね。 女は 女らしくしないと。」

社長「殴ろうとしたのは 本当なのかね?」

暢子「はい…。」

専務「そういう訳でこのままじゃ とても採用できないと。」

暢子「女らしさって何ですか?」

優子「暢子。」

暢子「女のくせにって何ですか? 女は 強情じゃ駄目なんですか?」

専務「女は 愛嬌。 職場の潤滑油としての役割はもちろん良妻賢母になるためにも 自己主張せず一歩引いて男を立てる。 お母さん こんなこと言いたくありませんが お兄さんといい 彼女といい 親のしつけもにも 多少 問題があったんじゃないですか。」

優子「本当に 申し訳ありません。」

暢子「謝ることない。 お断りします!」

専務「何?」

暢子「うちは ここで働きたくありません!」

専務「いいの? うちみたいに 条件のいい会社は ほかに…。」

暢子「失礼します!」

専務「へっ?」

暢子「騒いで すみません。 ごめんなさい!」

専務「どういう娘さんです?」

優子「自慢の娘です。 失礼します。」

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