智「こんばんは。 遅くなりました。」
順次「お~! もう 智 待ってたよ。」
智「すいません。 はい これ。」
順次「はいはい はいはい…。」
三郎「大丈夫か? 何か 相当疲れた顔してるけど。」
智「いや ここが正念場ですから。 今は 少々きつくても 頑張るしかないです。」
暢子「偉いね 智は。」
智「暢子 今度 差し入れでも持って 事務所に遊びに来い。」
暢子「うん。 明日 仕事 昼からだから 行こうかな。」
智「そうだ。 沖縄から もっと野菜を入れたくて 近々 仕入れの交渉に 一回 やんばるに帰ろうと思ってるわけ。 よかったら 暢子も どんなか?」
暢子「えっ 仕事で帰るんでしょ? うちが 一緒に行っても…。」
智「ついでに おふくろにも ちゃんと報告したい。 暢子が 一緒にいてくれたら 話も早いさ。 もちろん旅費は 全部俺が持つ。 考えといて。 じゃあ まだ配達が残ってるから。 また。」
順次「お疲れ!」
智「はい!」
(ドアの開閉音)
トミ「今のは ほとんど プロポーズ?」
三郎「一緒に 親に挨拶って 話は そこまで進んでのかい?」
暢子「いえ 全然 そんな…。 お休みなさい。」
三郎「お休み。」
スナガワフード
智「頑張るしかないんですよ。 実は 嫁さん もらうんです。 はい。 同じ沖縄出身で 今は イタリア料理店で。 近いうち 紹介しますよ。 はい。 じゃあ 失礼します。」
(物音)
暢子「智? 智! 智! どうしたわけ? 智? 智!」
(電話の呼び鈴)