教室
良子「何か 嫌なことあった? 誰かに いじめられてるの?」
誠の母「誠 正直に 先生に言ってみようね。」
良子「黙っていたら 何も解決しない。 先生を信じて 正直に 何でも 話してみよう。」
誠の母「誠。」
誠「帰る。」
誠の母「ちょっと 誠…。」
良子「おうちで 何か心当たりは?」
誠の母「さあ…。 ご迷惑をおかけして 申し訳ありません。 学校は 必ず行かせますから。」
廊下
知念「そこの少年! これは いつもよりも難しいよ? 取れるかねぇ?」
知念「アイ やるなあ。」
比嘉家
晴海 歌子「♬『椰子の実ひとつ 故郷の 岸を離れて 汝はそも 波に幾月』」
歌子「晴海 上手さぁ。」
晴海「ネーネーも。」
歌子「ありがとう。 フフフッ。」
良子「ただいま。」
晴海「お母さん!」
良子「晴海。」
優子「お帰り。」
良子「ただいま。 バナナ?」
歌子「博夫さんが持ってきてくれた。」
良子「石川家の皆さんを説得するまで 来なくていいって言ってるのに。」
優子「せっかく持ってきてくれたのに 何も そんな言い方しなくっても。」
歌子「博夫さん 今日こそ おうちの人を 説得してみせるって 張り切ってたよ。」
石川の実家
石川「離婚!?」
小太郎「いつまでも このままでいいと 思っとるのか? やり直すなら 早い方がいい。」
石川「いや おじぃ ちょっと待ってください。」
修「お前に その気があれば いくらでも探してやる。」
石川「な… 何を?」
小太郎「決まっとるだろ。 この石川の家に ふさわしい縁談。 右を向けと言えば 黙って いつまでも 右を向いているような女。」
石川「いやいや…。 お父さん!」
博太郎「おじぃと 修おじさんの言うとおり。」
小太郎「博夫 長男としての自覚を持たんか!」
石川「分かりました! 良子に 本家の嫁の立場を しっかり 言い聞かせます!」