連続テレビ小説「ちむどんどん」66話「渚(なぎさ)の、魚てんぷら」

ホール

♬『ハッピー バースデー トゥ ユー ハッピー バースデー トゥ ユー ハッピー バースデー ディア めぐみさん ハッピー バースデー トゥ ユー」

(拍手)

二ツ橋「おめでとうございます。」

暢子「おめでとうございます。」

(拍手)

房子「年々 奥様に似てこられますね。」

西郷「ええ 声や しゃべり方も。」

房子「やっぱり 親子ですね。 どうぞ ごゆっくり。」

西郷「ありがとうございます。」

西郷「めぐみ 今日は お前に 大事な相談がある。」

めぐみ「私のお母さんは お母さんだけだから!」

西郷「あっ… めぐみ!」

(ドアベル)

沖縄料理店・あまゆ

智「父親が再婚?」

暢子「うん。 お相手は お母さんが入院していた時に ずっと 付き添ってくれていた 看護婦さんで すごく よくしてもらって。 亡くなってからも 時々 会って 思い出話をしているうちに だんだん そういう感じになったって。」

愛「分かるな 娘さんの気持ち。 父親を取られる寂しさ。 思春期なら なおさら 親の恋愛とか そういう 人間くさいところを見たくないかも。」

智「とはいえ 自分も いつか嫁に行く。 そしたら 父親は一人になる。 そこまで 考えてあげないと。」

和彦「恋愛は 理性だけでは どうにもならないしね。 人を好きなる気持ちは 誰にも止められないし 無理やり止めてしまえば 心の傷になって ずっと 後悔するかも…。」

智「結婚と恋愛は 違うと思う。 結婚に 一番大事なのは 経済的な基盤。 俺は 父親を早くに亡くして さんざん 金の苦労をしてきたから よく分かる。 次に大事なのが 育った環境や価値観。 例えば 同じ田舎の出身とか 親兄弟のことを よく分かってるとか。」

和彦「暢子は どうする?」

暢子「ん? いや うちは結婚とか 全然。」

順次「読んだよ 愛ちゃんの記事。 この新聞に載ってた…。」

トミ「すっごく面白かった! おっ これこれ…。」

暢子「うちも読んだ 改めて 愛さんのこと 尊敬したさ。」

智「あの夜は 楽しかったなぁ。」

暢子「はあ? 後半は ほとんど寝てたくせに!」

智「暢子も寝てたさぁ いびきかいて 鼻ちょうちん膨らませて。」

暢子「はあ? 鼻ちょうちんとか ありえん!」

暢子「アイ 愛さん どうしたわけ?」

愛「実は 社内では あんまり評判がよくないの。」

智「えっ? どこが駄目なわけ?」

愛「『女性の視点に 偏り過ぎてる』って 言ってる上司がいるみたい。 だから 毎日びくびくしてる。 読者からも 抗議の電話が かかってくるんじゃないかって。」

暢子「そんなこと 絶対ない。 自信持って 頑張って。」

愛「うん…。 明日も 朝から取材だから もうそろそろ 帰るね。」

和彦「送るよ。」

愛「うん。 お休みなさい。」

智 暢子「お休み。」

暢子「ん~…。」

(戸が閉まる音)

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