連続テレビ小説「ちむどんどん」79話「御三味(うさんみ)に愛を込めて」

玄関前

暢子「ニーニー 行くわけ?」

賢秀「暢子 バカなニーニーでごめんな。 だけど 少しは 俺の気持ちも分かってちょうだい。」

暢子「分かってるよ。 よ~く分かっている。 その気持ちだけで うれしいさ。」

賢秀「ごめんな。」

暢子「千葉で 牛飼いの仕事してるって 本当ね?」

賢秀「牛飼いは違ってる。」

暢子「じゃあ どこで何をしているの? 寝る場所は あるわけ?」

賢秀「心配するな。 暢子…。」

暢子「ん?」

賢秀「暢子は 幸せになれよ。 じゃあな。」

暢子「待って。 お金 ないんでしょう?」

賢秀「いつか 倍にして返すから。 はぁ~…。 また良子に ガミガミー 言われるはずな。 はぁ…。」

石川家

回想

小太郎「石川家では 女が 行事の際の 御三味料理を作るのが しきたり。」

修「御三味料理も作れない女に 本家の嫁は 務まらん!」

回想終了

青柳家

波子「昨日は 大変だったそうですね。」

暢子「あの 和彦君のお母さんに 伝えてください。『今度 うちが働いてるレストランに 来てください』って。 あっ 今日のお弁当です。」

波子「受け取れません。 私 2キロも肥えたんですよ?」

暢子「今日は 沖縄のクーブイリチー。」

波子「クーブ…?」

暢子「昆布は 太らないし お肌も ツルツルになりますよ。」

波子「本当に? 私でも?」

暢子「多分… 本当です。 ありがとうございます。」

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