古波蔵家
恵尚「いやいや もうすぐ 在庫が なくなってしまう。 ん?」
勝子「(ため息)」
恵文「どうしたの? 勝子。」
勝子「恵里は何してる? 大丈夫かな?」
ハナ「大丈夫なのでは?」
恵文「そうさ 大丈夫さ。」
勝子「何が大丈夫なの? 妊娠初期は いろいろ大変だし 危険もある 全然大丈夫でないさ。」
恵文「すみません。」
恵尚「あの!」
ハナ「何ね? 恵尚!」
恵尚「俺 考えたんだけど 今 チャンスさ。」
恵文「『チャンス』?」
恵尚「産まれてくる子供のためにも このチャンスを何とかして 大きくもうけるべきだと思うわけ。 あれ? 何で皆 黙るの?」
(ため息)
勝子 ハナ「ん?」
(電話の呼び鈴)
勝子「もしもし? 恵里? 恵里なの!」
一風館
恵里「びっくりしたさ 早いね? 出るの。 え? うん 大丈夫。」
古波蔵家
勝子「いい? 注意しなければならないことを言うから メモしなさい! そうしなさい! 何 言ってるの? あなたは看護婦さんだし 勉強したかも しれないけれども おなかを痛めて子供を 産んだ人にしか分からない事が いっぱいある!
勝子「沖縄には 大事な 言い伝えも たくさんあるさ。 何 言ってるの? 迷信ではない! 今から言うよ よく聞きなさい!」
一風館
恵里「はい…。 ところで… お母さん 何で そんなに怒ってるの? え? あ はい すみません。」
大変だね 勝子さんにとっても 初めての孫だからねぇ
古波蔵家
さて でも 嫌な予感がするさぁ
一風館
恵里「はい! 分かりました。 うん。」
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