廊下
恵里「あ!」
遥「どうしたの? 奥様。」
恵里「いえ どうも!」
遥「職場復帰したんだって。 おめでとう。 何 また 私と 上村先生の様子 見に来たの?」
恵里「『また』って 違いますよ。」
遥「うれしいな。」
恵里「だから 違いますって。」
遥「呼んできてあげるね。」
恵里「あ あの!」
遥「上村先生! 奥様が。」
文也「あ 恵里 どうしたの?」
遥「ごゆっくり。」
文也「どうしたの?」
恵里「和也 どうだった? 泣いた?」
文也「ちょっとね 置いていくの つらくなっちゃってさ。」
恵里「そう。 ごめんね。」
文也「え? 恵里が謝る事ではないよ。 そのうち慣れてくるよ。」
恵里「うん。」
文也「どう? そっちの仕事。」
恵里「うん 全然。 勘は戻らないし いない間に いろんなやり方 変わってるしさ。」
文也「そっか。」
恵里「休み終わりだ。 帰りは私が行く。」
文也「よろしく。」
恵里「うん じゃあね。」
文也「あ!」
遥「大変だね パパは。」
文也「まあね。」
保育園
恵里「すみませ~ん! 遅くなりました。」
保母「お母さんが来たよ! 和也君 待ってましたよ!」
恵里「はい! 和也!」
保母「お疲れさまです。」
恵里「ありがとうございました。 和也 ただいま! いい子にしてた? はい! 和也! はいはいはい。」