北栄総合病院
ナースステーション
恵里「おはようございます。」
奈々子「あ 来た来た。」
祥子「おはよう。」
恵里「今日から よろしくお願いします。」
奈々子「婦長!」
秀美「あ あなた カミムラさんだっけ。」
恵里「上村です。 よろしくお願いします。」
秀美「じゃ ま 頑張って! あんまり期待はしてないけれど…。」
恵里「あ…。」
秀美「じゃ 申し送り 始めます。」
奈々子「はい。」
祥子「頑張って。」
恵里「うん。」
秀美「506号室の角田さん不整脈が出て 要注意です。 気をつけて下さい。」
奈々子「はい。」
秀美「それから カミムラさん。」
恵里「あ 上村です。」
秀美「あなたは 502~503号室まで一緒に中村さんと担当してもらうから。」
恵里「え?」
祥子「中町です。」
秀美「中森さん フォロー よろしくね。」
祥子「はい 中町です。」
恵里「よろしくね。」
奈々子「ね『ナカモリ』さん!」
祥子「『ナカマチ』です。」
恵里「祥子ちゃん 祥子ちゃん?」
祥子「どうした。」
恵里「打腱器と舌圧子 ないんですけど。」
祥子「場所 変わったの。 シャーカステンの横。」
恵里「そうなの? あった! えっと?」
奈々子「今度は 何?」
恵里「ペンライトは どこですかね? ああ そうでした。 すみません。」
祥子「そのうち 慣れるよ。 行こう。」
秀美「どうかな。 本当のこ事を 本人に話した方が いいのでは?」
「でもね 婦長。」
秀美「私は 藤井さんは 一般状態がよく 今が その時だと思いますよ はい。」
秀美「まったく もう! 何?」
恵里「いえ すみません。」
病室
恵里「中村さん もうすぐ 終わりますからね。」
祥子「井坂さん ひどく痛みますか? 井坂さん! 出血してるかもしれない。 佐伯先生 呼んできて。 お願い!」
恵里「うん 分かった。(患者に)お疲れさまでした。」
祥子「皆さん 大丈夫ですよ。」
休憩室
奈々子「脚 だるい?」
恵里「はい。 ひさしぶりだと きついですね。」
奈々子「そうだろうね。」
恵里「何か 祥子ちゃん すごいね。」
祥子「私?」
恵里「うん『差つけられてしまったかな』と感じて。」
祥子「そう? ひさしぶりだから そう感じるんだよ。」
恵里「そうかな。 それだけじゃないさ。 やっぱり成長してるよ それだけ。」
祥子「そりゃ まあね。」
奈々子「すごいわよ 最近 この子は。 私に意見するからね。」
祥子「あ すみません。」
恵里「何か あせってしまうさ。」
奈々子「あせらない あせらない。 休んだ分 別のすばらしい体験をしてきて 幸せなんでしょ? どうなの?」
恵里「はい 幸せなんですよね これが。 聞いてくれます?」
奈々子「いい。」
恵里「そうですか。」
秀美「お邪魔しますよ。 あら 皆 かわいいお弁当ね。 そんなんで 力出るの?」
恵里「わ!」
秀美「頂きます!」