マンデリン
恵理「はい ウェルカムです!」
文也「ハハハ どうもすみません。」
恵理「何で 謝るわけ?」
文也「最近 癖で…。」
恵理「何で?」
文也「なんでかね。」
恵理「でも 柴田さん。」
柴田「はい?」
恵理「柴田さんと容子さんは 何で 結婚したのに 一緒に住まないの。 狭いからですか?」
柴田「ワハハハハ… それには 深い 深~い訳がある。」
恵理「『訳』?」
柴田「ね 容子さん。」
サロン
容子「は~い 私達ね 1人の生活が長かったでしょ? だから いきなりっていうのはさ 無理だと思ったのよね。」
柴田「そうなんですよね。」
柴田「一緒にいたい時は 一緒にいる。 1人でいたい時には1人でと考えた時に ま 今までどおりの方が いいかなという結果になりました。」
恵理「なるほど。」
祥子「なんか カッコいいね。」
恵達「ね。」
柴田「そうですか? ウフフフ。」
真理亜「でもさ 普通さ 結婚したら どっか引っ越そうとか 思わない?」
恵理「何でです?」
真理亜「何でってね。」
容子「今 ここ 引っ越すのは ヤダよ。 だって 何か面白い事がある時 いなかったら つまんないでしょ。 くやしいわよ。」
真理亜「は?」
恵達「そうですよね 分かりますよ。」
容子「ねえ。」
恵理「そうですよねぇ。」
容子「一見 それぞれが 狭いような 気がするけどさ 広いよ ここは。 こんな リビングが下にあるしさ テラスだってあるしさ それに 2階には ゆんたくルームもあるしさ。」
真理亜「はい?」
恵理「そうですよねぇ 豪邸ですよね。」
みづえ「ありがとう。 じゃ そろそろ お家賃 値上げしようかしら?」
恵理「いやいやいや そういうことじゃないですよ。」
みづえ「冗談よ。」
恵理「もう みづえさん!」
文也「ああ これ おいしい。 どなたのですか? これ。」
島田「それは 私のワイフが作ったの。」
(一同の笑い声)
文也「これも おいしい。」
恵達「文也君 それ以上は この話を 追及するのは やめようね。」
文也「え? あ そうなんだ。」
恵達「はい。」
祥子「優しい…。」
恵達「ハハハハ。」
恵理「もう この子は…。」
恵達「『この子』っていうのは やめてよ。」
恵理「ヤダね~。」
真理亜「あ~あ…。」
恵理「どうしたんですか?」
真理亜「いや いいんだけどさ。」
恵理「ん?」
真理亜「和也…。」
和也「何?」
真理亜「今 すぐ 結婚するか?」
恵理「は?」
和也「OKさ。」
容子「結婚したくなったか。 そうか そうだよねぇ。」
真理亜「そんなこと 言ってないでしょ。 そういう結末は 拒否するって 言ってるでしょ!」
柴田「でも 楽しいですよねぇ。」
容子「ウフフフ。」
柴田「あ!」
恵理「きたか?」
柴田「似ている… 修学旅行の あの東京のホテルの…。」
容子「座って。 時間ないんだから。」
柴田「すみません。」
恵理「聞きたかったなぁ。」
祥子「本当に そろそろ時間だ。」
恵理「本当だ!」
容子「行こうか 私たちも。」
柴田「そうですね。」
みづえ「大心さんも そろそろ時間でしょ?」
島田「そうか。」
恵理「和也 いくよ。」
和也「はい。」
みづえ「行ってらっしゃい。」
恵理「あと 片づけ。」
真理亜「大丈夫 在宅組で やっとくから。」
恵達「大丈夫。 任しといて。」
恵理「すみませんね。 つい のんびりしてしまうんですよね。」
容子「そうだよね よろしくね。」
祥子「じゃあね。」
恵達「はい 頑張って。」
祥子「うん。 行ってきます。」
容子「行ってまいりま~す。」
恵理「行ってきます。」