サロン
祥子「はい どうぞ。」
みづえ「ありがとう。」
祥子「はい。」
恵理「ただいま~。」
みづえ「お帰りなさい。」
真理亜「お帰り。」
祥子「お帰り。」
恵達「お疲れさん。」
恵理「うん…。」
祥子「どうしたの?」
恵理「ううん。 なんか『家に帰ってきたなあ』と 今 思ってしまってさ。」
容子「そうだよね 分かるよなあ。 不思議だもんね ここは。」
恵達「ですよね。」
真理亜「やあ でも 和也はさぁ 保育園行くの 嫌がらないよね?」
恵理「はい そうですよね。 私も 嫌なのではと思ったけど そういう素振りは 見せないです。」
容子「ま 4歳だから そんなことないと 思うんだけど…。」
恵理「何ですか?」
容子「和也は 頑張ってるんではと思う。」
恵達「どういう意味です?」
容子「ん? お母さんも お父さんも 頑張ってるんだから 自分が 保育園に行きたくないと 言ってはいけないって そう頑張ってるような気がしてさ。」
真理亜「へえ。」
容子「ま 4歳だから それはないと思うけどさ。」
みづえ「それは あるかもしれない あの子のことだから…。」
北栄総合病院
遥「相談があるっていうから 何かと思ったら。」
恵理「すみません。」
遥「ううん いいけど。 私も もし 胃カメラ のむとしたら 女医さんにお願いしたいよね 女の子としては。」
遥「さもなきゃ 全然 男って感じのしない おじいちゃん先生とかさ。 でも てっきり 上村先生との間に 何か 問題が起きたのかと思った。」
恵理「すみません。」
遥「謝らなくても いいけどさ。 ま 今さら 返されても 私も 困るけどね。」
恵理「え? 何言ってるんですか? 返しませんよ。」
遥「ハハハ そうですか。 うまくいってるんだ。」
恵理「はい。」
遥「絶対 長続きしないと 思ったけどなぁ。分かんないもんだねえ。」
助手「先生 内視鏡の準備が…。」
遥「はい。 よし 行こうか?」
恵理「はい。」