古波蔵家
掃除機をかけながら ふと気づく勝子
勝子「もしかして… 女?」
恵里「ただいま!」
勝子「ああ お帰り! あれ? 今日は どうしたの?」
恵里「今日は暇だから 早く帰されたさ。 バイト。」
勝子「あ そうなの。」
恵里「あ 問題集でも 買いにいってこようかな。」
勝子「頑張るねぇ 恵里。」
恵里「え? まあね。」
勝子「恵里は ふだんは あまり 出来ないかもしれないけど やる時は やる子だもんねぇ。 高校の受験だって そうだったね。 絶対 先生は『無理だ』って言ってた 高校 入れたもんねぇ。」
恵里「あ うん ヘヘヘヘ…。」
勝子「あ でも 私立になっても お金がかかっても 遠慮しないよ。 絶対 何とかするから。」
恵里「あ あ…。」
勝子「どうしたの?」
恵里「あ ううん 何でもない。」
一旦部屋に戻るが 決心して部屋を出る恵里
恵里「お母さん。」
勝子「恵里。」
恵里「え?」
勝子「相談があるんだけど。」
恵里「相談? 何?」
勝子「お父さんの事なんだけど。」
恵里「お父さん? どうかした?」
勝子「最近 変じゃない?」
恵里「いや 分からん。 忙しくて お父さんの事なんか 考えてる暇なかったし…。」
勝子「変なのよ。」
恵里「変って?」
勝子「浮気してるかも…。」
恵里「え? ウソ。」
勝子「そうよ 言われてみれば 確かに そうだ。 浮気してる。 心当たり ない? 恵里。」
恵里「私は 心当たりなんて ないよ。」
勝子「そうよね。」
勝子が部屋を出たあとに気付く恵里
恵里「え? …まさかね。」
恵文と営業中の容子
前回門前払いされた店
恵文「よろしく どうもね。」
店を後にする二人
容子「助かりましたぁ。 以前にも 来たんですけど 全然 相手に してくれなくて。」
恵文「よかったさぁ 容子ちゃん。」
容子「恵ちゃんは あそこの人 昔からの知り合い?」
恵文「いや 今 初めてさぁ。」
容子「え? そうなの?」
恵文「うん。」
容子「スゴ~イ 昔からの親友みたいだった。」
恵文「そう 乗って 乗って。」
何もないところで躓く容子w
容子「あ~ いや~」
書店から出てくる恵里
恵里「なんか 言いそびれてしまったねぇ。」
2人を目撃する恵里
恵里「ウソ!」