恵里「私には できると思うんです 和也君が いっぱい笑ったように 誰かを… 誰かに 笑ってもらうことは できると思うんです。 したいんです。 和也君だって 喜んでくれると 思うんです。 応援してくれると 思うんです。」
恵里「だって そうすることで 和也君… 私の中で 生きていてくれるんです。 私 病院のナースステーションに いた時 ウソだと思うかも しれないけど 『呼ばれてる』って 思ったんです。」
島田「『呼ばれてる』?」
恵里「はい。 何だか分からないけど 胸が ワサワサして ドキドキしてどうしようもないんです。 誰かが 私を呼んでるんです。 …呼んでるんですよ。 本当なんです。 本当なんです。」
島田「ごめん もう行かなくちゃ。」
一風館
屋上
恵里「文也君… ひょっとして 文也君も 私と 同じ気持ちで 医者になろうと してるのかなあ。」
管理人室
恵里「うん… うん…。 ごめんね お母さん 黙ってて。」
沖縄
古波蔵家
勝子「ううん… でも いつも いきなりだね 恵里は。 出来るの?」
東京
一風館
恵里「大丈夫さぁ 頑張るから…。 お願いだから 反対しないで。」
沖縄
古波蔵家
勝子「うん 分かった。 でも 大丈夫? いろいろさぁ。」
東京
一風館
恵里「大丈夫さぁ 困ったら相談する。 …うん …うん じゃ おやすみ…。 ありがとう。」
沖縄
古波蔵家
恵文「恵里は 何だって? 沖縄に帰ってくるって?」
勝子「まだ 帰ってきませんよ 恵里は。」
ハナ「そうだねぇ。」
恵文「なんでよ~。」
勝子「今 自分の力で頑張ってるんだよ。 『帰ってこい』なんて 言えない。 言えないし 言っては いけないと思うよ。」
恵文「そうかねぇ…。」