遥「小児科 行った時の子でしょ?」
文也「うん。」
遥「今は 私たちは特定の患者に かかわっても しょうがないよ。 まだ 何も出来ないし それよりは 早く 一人前になる方が 先決よ。」
文也「分かってる。」
遥「なんか… こんなふうに言うと 私『冷たい女』って感じだけど。」
文也「いや そんなこと ないよ。」
遥「それに 確か あの子って…。」
文也「もう やめよう その話は。 やめよう。」
遥「うん。」
奈々子「お食事です 大森さん。」
恵里「お待たせしました。」
恵里は思い出してしまいました。 文也君の あの悲しそうな表情を 『あの時の文也君と同じだ』恵里は そう思いました
回想
恵里「文也君…」
文也「ん?」
回想終了
恵里「これで 大丈夫ですか?」
ですが あの時と 違って 今の自分は 文也君に 何も してあげられない。 文也君には 遥さんという人が… それが 寂しくて 切なくて たまりませんでした
恵里「あ 私 沖縄の出身なんですけど…。」
ナースステーション
祥子「お願いします。」
看護婦「お疲れさま。」
祥子「はい。」
奈々子「まだ?」
恵里「あ はい すみません。」
看護婦「お疲れ…。」
奈々子 恵里「お疲れさまで~す。」
祥子「お疲れさまでした。」
奈々子「お疲れさま。」
恵里「お疲れさまでした。」
奈々子「私 やっぱり ついてないわ。」
恵里「すみません。」
奈々子「あ 言っとくけど 私が 意地悪な訳じゃないからね。 それ 分かってよね。」
恵里「すみません。」
退勤後
祥子「古波蔵さん。」
恵里「あ はい。」
祥子「話… あるんだけど。」
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