連続テレビ小説「あまちゃん」151回「おらたち、熱いよね!」

北三陸駅

水口「アキちゃんみたいに 日の目を見る事はなかったけど 地元意識に守られて ユイちゃんの魅力は 永遠に色あせないっていう…。」

荒巻「水口…。 ごめ~ん 全然 分かんない。」

水口「…でしょうね。 俺も 自分で言ってて 違うなって思いました。」

荒巻「…。」

水口「海女カフェ行きましょう。」

荒巻「え?」

海女カフェ

種市「どうも 御無沙汰してます」

荒巻「お~ すし屋の。」

磯野「うわ~! ちょっと! 芸能人 來るなら 言ってよ! 恥ずかしい! こんなポロシャツで…。 もっといいポロシャツ 持ってるのに~!」

荒巻「これ 全部 天野が?」

水口「天野が つくったやつが 津波で流さて それを みんなで修復してます。」

ヒロシ「業者に発注する予算が無くて…。 すいません オープンまでには なんとか。 海女カフェ担当の足立…。」

荒巻「ここで歌うんだ」

鈴鹿「ここで歌うんです。」

荒巻「まずいな。」

水口「まずいですよね…。」

ヒロシ「すいません 精いっぱい 頑張ってるんですけど いかんせん 素人の仕事で…。」

荒巻「だろうね。 これは プロには 到底 まねできない。 雑なのに愛がある。」

ヒロシ「すいません。」

種市「ストーブさん 今 褒められてるんですよ。」

ヒロシ「え?」

荒巻「僕が上野で 劇場を造る時に目指したのが これだ。」

水口「えっ こんな掘っ立て小屋が?」

ヒロシ「褒められてないじゃん。」

荒巻「正直 さっきまで いくらか 寄付しようと思っていた。 売名行為じゃないよ。 鈴鹿ひろ美の初リサイタル それに ふさわしい会場を造るのは プロデューサーとしては 当然の出費だ。」

磯野「金 出すって言ってるぞ。」

荒巻「でも 違った。 これでいい。 これがいい。 お金かけたら ちゃんとしちゃう。 この絶妙なバランスが崩れちゃう。」

種市「金 出さねえって言ってますね。」

磯野「どっちなんだ?」

種市「踊りだしましたね。」

磯野「バカなのか?」

荒巻「プロでもない 素人でもな アマチュアのなせる業 まさに アマカフェだ。」

種市「鈴鹿さんのおかげですよ。」

鈴鹿「えっ 私の? 何が?」

美寿々「ずっと 後回しになってたんです ここ。 みんな 半分諦めてたし…。 んだって 要らねえし こんな田舎に カフェ。 ずっと浮いてたし 壊して 元の漁協にすんべって。 だけど アキちゃんが…。」

回想

アキ「海女カフェ 復活させっぺ!」

美寿々「アキちゃん!」

アキ「ここさ もう一回 海女カフェつくるべ!」

回想終了

美寿々「海女カフェ建てて ユイちゃんや アキちゃんが歌って 地元を元気にするんだって。 それが 今 おらにできる事だって 言うの。」

種市「そしたら 鈴鹿ひろ美が 歌いに来るよって話になって 慌てて リフォームしたんです。」

ヒロシ「みんな すんげえ楽しみにしてます。 よろしくお願いします!」

荒巻「まずいな。」

水口「まずいですよね…。」

荒巻「いいの? ホント 大丈夫?」

鈴鹿「いい。 ここで歌うの。 それが おらに できる事なの!」

荒巻「そっか じゃあ頑張って。 僕 帰るから。」

水口「えっ 東京にですか?」

荒巻「僕も… 僕に できる事やるよ。」

<後日 海女カフェには 最新の音響設備が導入され 関係者各位には このようなFAXが届きました>

スリーJプロダクション

春子「はあ!?」

<『結婚披露宴』>

春子「何これ…。 え?」

<確かに それは 太巻さんにしか 出来ない事だけど…>

春子「えっ?」

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