連続テレビ小説「あまちゃん」34回「おらのじっちゃん、大暴れ」

スナック・梨明日

功「う~ん。」

春子「正直 迷ってます。 アキ1人だったら 絶対に反対なんですけど。 ユイちゃんも一緒だし アキだけ 出さないって訳にもいかないし。」

功「町おこしに協力しなかったら 何を言われるか 分からないし。」

春子「そんなのは いいんですよ 別に。 娘の将来に対する 不安に比べたら そんなの。 何ですか?」

功「うん? いやいや 面白いなと思ってね。」

春子「え?」

功「北高一のワルだった 天野春子の娘と 担任だった 私の娘が 同級生になるなんって。 あのころは 考えもしなかったよね。」

回想

功「天野 ちょっと待て!」

春子「何だよ!」

功「お前 パーマかけただろう?」

春子「天パーだよ。 何だよ もう!」

功「前は まっすぐだっただろう。 これ パーマかけてるだろう!」

春子「触るんじゃねえよ! 天パーだって言ってんだろう!」

功「パーマだよ!」

春子「天パーだよ!」

功「前は まっすぐ だったじゃないか!」

春子「うっせえんだよ!」

功「うっせえ じゃないんだよ! な パーマかけちゃいけない。」

回想終了

春子「パーマか 天パーかで 一触即発だったもんね。」

功「そうだなあ。 ハハハ!」

春子「ヘヘヘ! 懐かしんでる場合じゃないか? とにかく 不安なんです。 テレビになんか出たら ますます 注目される。 好奇の目に さらされる。 そういう状況で 娘が傷つかないように 守ってあげる 自信がないんです。」

功「なるほどね。 実際のところ どうなのかな。 ユイ 芸能界で やっていけるのかな。」

春子「それは まあ 本人次第でしょうけどね。」

功「うん。 ま 自分の娘だし 年も 孫ほど離れてるし 正直 分からないんだよ。 俺も 年かな? 娘には甘くてさ。 まあ 本人が やりたいように させるのが 一番だって 気がしてるんだ。」

春子「何か ユイちゃん見てると 昔の自分 見てるみたいな 気がするんですよ。 何かこう プライド高くて 自信かで 自分は 周囲とは違う 特別な存在なんだって こう 信じて疑わない あの感じ。」

功「何か 分かるような気がする。」

天野家

ユイ「テレビ出るの嫌?」

アキ「分がんね。 ユイちゃんは?」

ユイ「私は 出たいよ。」

アキ「え?」

ユイ「嘘ついても しょうがないから アキちゃんにだけは 本当の気持ち言うけど 出たい テレビ。 地方局でも何でも 出たいよ。 ただでさえ 都会の子と比べたら 遅れ取ってる訳じゃん。 だったらもう 開き直って 田舎を利用しなくちゃ。」

アキ「ユイちゃん。」

ユイ「おら ミス北鉄(きたでつ)のユイだ。 よろすぐ。」

アキ「ユイちゃん?」

ユイ「急に なまったら変かな?」

アキ「変じゃないよ。」

ユイ「みんな 北三陸さ 来てけろ じぇじぇ!」

アキ「ハハハ! 分かった 出るべ テレビ。 ユイちゃん。」

ユイ「ホント?」

アキ「北三陸のためだ。 ユイちゃんと一緒なら 出てもいい!」

忠兵衛「ただいま!」

アキ「じいちゃん 帰ってきた!」

忠兵衛「ウフフ!」

アキ「じいちゃん お帰り!」

忠兵衛「おう!」

アキ「あ ブリ大根も照り焼きも どっちもある! うまそう!」

夏「早ぐ手洗え ユイちゃんも。」

2人「は~い!」

夏「おとうさんも。」

忠兵衛「は~い!」

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