連続テレビ小説「あまちゃん」38回「おらのママに歴史あり」

居間

忠兵衛「帰ったど~。」

夏「お帰り!」

忠兵衛「アキは?」

夏「2階。 あっ 駄目だ。 女子の邪魔しちゃ。」

忠兵衛「女子?」

夏「2人っきりで大事な話があんだと。」

忠兵衛「正宗君は?」

夏「ああ そういえば見ねえな。 一本つけっか?」

忠兵衛「いや 今日は飲まねえ。」

夏「あっ そう…。」

スナック・梨明日

勉「お湯割り頂戴。」

美寿々「あら いらっしゃ~い! どうぞ。」

菅原「改めて ご挨拶させてもらって よろしいですか? 観光協会会長の菅原です。 春子さんとは 高校の同級生です。」

大吉「交換日記してたんだよな~。」

黒川「へえ~。」

吉田「『へえ~』って それだけかよ この野郎!」

菅原「まあまあ 吉田君! 東京の方は クールだから『じぇじぇ』とかは言わないんだよ。 ねえ?」

大吉「かなり濃厚で ハードな内容でしたよ。」

黒川「交換日記がですか?」

3人「ヘッヘッヘッヘッ…。」

ヒロシ「同じく 観光協会で ウェブ担当してます。 足立ヒロシです。」

菅原「春子さんの元担任の息子 ユイちゃんのお兄さん。」

大吉「アキちゃんに ラブレター渡したんだよな。」

ヒロシ「厳密には書いただけで 渡してないです。」

大吉「かならい濃厚で ハードなラブレターでしたよ。」

黒川「あ~。」

吉田「何だよ『あ~』って『大都会』か? ♬『あー 果てしない』か この野郎!」

ヒロシ「ちょちょちょ… 皆さん 怖すぎ! ねっ? ほら はい。 普通に。 ほら いつもどおりに。」

黒川「えっと 改めまして 春子の亭主の…。」

大吉「何だと この野郎!」

菅原「上等だ この野郎!」

吉田「ダンカン バカ野郎!」

弥生「うるせえ! けんかなら 外でやれ!」

美寿々「弥生さん! あ~!」

黒川「元! 元 春子の亭主の 黒川と申しま~す。」

ヒロシ「すみません。 いつも 全然 おとなしいんです。 駅長 お酒飲めないし 菅原さん ジオラマだけが お友達だし…。」

大吉「これが あんたのな。 春ちゃんが 町を出てった いきさつを聞きたいって あんたが言うから集まったが こっちも しゃべりたくって ウズウズしてたんだ。 基本的には こっちのペースで やらせてもらうぜ。」

黒川「はい。」

天野家

春子「歌は好きでさ ちょっとは自信あったから もっと うまくなりたくて 高校に入ってすぐに レッスンに通い始めたの。」

アキ「ユイちゃんと一緒だ。 でも お金は?」

春子「自分で稼いだよ。」

アキ「バイト? 何の?」

春子「この町で 手っとり早く 小遣い稼げるっていったら 一つしかないでしょう。」

アキ「えっ 海女さん!?」

春子「そう。」

アキ「じぇじぇじぇ!」

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