水口「さあ?」
アキ「脳みそ使うと 酸素が足りなくなって 息が続かねえんだ。 だから 何にも考えねえで潜るんだ。 今年の夏もやっから 蛇口さんも来るといい。」
水口「惜しい。 水口。 蛇口から出る方ね。」
アキ「アハハハッ!」
水口「もともとは 東京の子だったんだよね。 どこ?」
アキ「…世田谷区。」
水口「へえ~ 世田谷の どの辺?」
アキ「東京の話はしたぐねえ。 東京なんか行ぐ奴は バカだ。 浅草寺のハトに襲われて 死ねばいい!」
水口「えっと それは 誰に対しての暴言だろう?」
回想
アキ「出発いつですか?」
種市「3月18日 卒業式の次の日だ。」
アキ「お座敷列車の日だ。」
種市「何か 天野としゃべってると 東京さ行ぎただぐなぐなるな。」
回想終了
アキ「じぇ!」
水口「あっ そうだ。 たばこ買いに出たんだ。」
種市「…風邪 治ったのか?」
アキ「はい。」
種市「そっか よかったな。」
♬~(『潮騒のメモリー』)
ユイ♬『来てよ その火を』
種市「そうだ。 東京の住所…。」
アキ「ごめんなさい!(その場を去る)」
♬「砂に書いた アイ ミス ユー』
天野家
春子「お帰り。 お帰り。 お帰り!」
<春子が思っているほど アキは まだ 強い子じゃないようです>