連続テレビ小説「あまちゃん」8回「おら、東京さ帰りたくねぇ」

夏「んで それ見て『あ~ この人 かっけえな』と思って 結婚する事に決めだのっしゃ。」

(笑い声)

アキ「何か いい話だな。」

(笑い声)

夏「ええが アキ 海女には そういう歴史があるんだど。 だから 海女が取った ウニや アワビには 家族のために海で働ぐ漁師と 留守を守る嫁の愛情が いっぺえ 詰まってるんだ。」

アキ「だから 海女って かっけえんだ。」

夏「んだ! だから かっけえんだ!」

かつ枝「かっけえ~!」

(笑い声)

かつ枝「食え!」

アキ「頂きま~す!」

漁協近くのポスト

春子「あ~ はあ…。 いやいやいや… もう迷わない~。 迷わない 迷わない。」

(クラクション)

春子「うわ~! えっ? えっ!? えっ!?」

黒川「やあ!」

春子「えっ 何で!?」

黒川「何でって こっちこそ 何でだよ 春子さん。 何で 岩手にいるの?」

春子「いやいや そっちこそ 何で 岩手にいるのよ。」

黒川「君が 岩手にいるから来たんだよ。 君がいなきゃ来ないよ 岩手なんか。 心配したよ 春子さん どうして 急にいなくなったの?」

春子「あの… ここじゃなんだから ちょっと。 こんにちは~。」

黒川「アキは?」

春子「えっ? いやいや…。 うわっ! いやいや…。」

黒川「何? 何?」

アキ「いらっしゃいませ~! 取れたてのウニで~す!」

「お~ すごい すごい! おっきい おっきい!」

漁協

黒川「海女さん!? アキが? 何で 海女さんなんかに…。」

春子「その辺の詳しい経緯を 手紙に書いたのよ。」

黒川「ああ そんなの じゃあ 後で読むよ。」

春子「出したわよ! 今 まさに ポストに入れたとこだったの! 離婚届と一緒に。」

黒川「ああ ごめん。」

春子「そうよ。 離婚届と一緒に。」

黒川「…離婚届?」

春子「遅い!」

黒川「えっ 離婚? 僕たち 別れるの!? 何で?」

春子「だから その辺の理由も 書きました。 手紙に。」

黒川「ちょっと 僕 読んでないよ?」

春子「だから 出したって言ってんじゃん! 今 速達で! 明日 届くわよ 東京に!」

黒川「ああ~! ああ! あ~!」

春子「えっ!?」

ポスト

黒川「ああ~! それ 駄目~!」

長内「よ~し それ 一丁あがり!」

黒川「持っていっちゃ駄目~! 待って 待って! それ 僕の…! 待って下さ~い!」

長内「あれ おめえ 昼間の運転手。 春ちゃん 知り合い?」

春子「…旦那です。」

長内「じぇじぇじぇ!」

喫茶・リアス

大吉「じぇじぇじぇじぇ!」

吉田「どうしました 駅長? じぇ 4つも…。」

大吉「漁協の長内さんから メールで 春ちゃんの旦那が 東京から来てるらしい。」

吉田「じぇじぇ!」

大吉「吉田君は 2つか。」

吉田「すいません。 基本的に関係ねえがら。」

大吉「どうやら タクシーの運転手らしい。」

吉田「モータリゼーションの弊害が ここにも。」

大吉「しかも 個人らしいじゃ! 生意気な。 一匹狼だ…。」

吉田「一匹モータリですね。 すいません。」

大吉「あ~ くそ! こういう時 酒飲みなら 一杯やって 気合い入れるのに! 俺は 酒が飲めねえ!」

吉田「まんずは 歌いましょう 駅長。」

大吉「24年間 待ち続けて 苦労して せっかく呼び戻したのに! 何しに来たんだ? モータリゼーション恐るべしだな!」

吉田「大丈夫ですよ。 運転手としての格は 駅長の方が上です。」

♬(『GHOSTBUSTERS』)

大吉「♬『(Ghostbusters)』よし 行ってくる!」

吉田「行ってらっしゃい! これ 簡単。 ♬『(Ghost…)』」

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク