鈴鹿「結局は 運よね。 運がなかったのよ その子は。」
<…違う>
鈴鹿「でも 彼 ずっと気にしてんの 今も。 恋愛なんて 個人的な感情に流されて 有望なアイドルの卵を 一つ潰しちゃったって。 そういう自戒の念を込めて 恋愛御法度なんじゃない? 憶測だけど。」
アキ「…。」
鈴鹿「あっ ごめんね。 聞きたくもなのに無理やり…。」
アキ「いえ 聞けてよかったです。」
鈴鹿「そう?」
アキ「運か… 運ですよね。」
まごころ第2女子寮
ヒロシ「出来たよ~!」
しおり「おなか すいた!」
ヒロシ「ほらほら ほらほら!」
水口「お~ うまそう。」
一同「頂きま~す!」
喜屋武「で~じ おいしい!」
しおり「うん!」
喜屋武「夏ばっぱのと ほとんど 一緒!」
安部「いや… ウニの ふっくら感が足りねえ。」
水口「こんなもんだと思うけどな。 こんなもんでしょ。」
安部「こんなもんとか言うな! 夏ばっぱの ふっくら感を なめんでねえ!」
ヒロシ「まあまあ! 本物は 実際に 北三陸で食べて下さいって事で。」
真奈「いくらで売るとですか?」
安部「こんな ウニ丼じゃ 500円も取れねえ。」
ヒロシ「自身持ってよ 安部ちゃん。」
(ドアの開閉音)
ヒロシ「あっ お帰り!」
小野寺「お帰り! 見て見て! 私も海女さんだ。 似合うべ?」
アキ「いい匂い…。」
しおり「あっ 食べる? ウニ丼。 おいしいよ。 座んなよ 座んな。」
水口「そうだ。 天野に値段決めてもらおうか。」
ヒロシ「んだ んだ! 毎日 食べてたんだもんな!」
アキ「やべえ…。」
喜屋武「おいしいね?」
アキ「うめえ…。」
<太巻さんと鈴鹿さんが 昔 つきあってた。 そのせいで ママは デビューできなかった>
回想
黒川♬『北へ帰るの』
<ママは アイドルの道を諦め パパと結婚して 生まれた娘が 今 鈴鹿ひろ美の付き人をしてる>
鈴鹿「結局は 運よね。 運がなかったのよ その子は。」
回想終了
<いいのか? 果たして これで いいのか? 分がんねえ。 今は もう 何もかも分がんねえ>
ヒロシ「アキちゃん…。」
アキ「お代わり。」