玄関
トキコ「弘哉から お教室を閉じると聞いて ご挨拶をと思いまして。 本当に お世話になりました。」
音「これからは 弘哉君の都合のいい時に 遊びにいらして下さい。」
裕一「うん… いつでも遊びに来て。 また一緒にハーモニカ吹こう。」
弘哉「はい。」
トキコ「よかったね。 あっ あの… もしよかったら これ 召し上がって下さい。」
華「かぼちゃ!」
トキコ「うちの庭で採れたんです。」
裕一「ありがとうございます。 すいません。」
トキコ「いえ…。」
音「これ みんなで頂きません?」
裕一「そうだね。 いいね!」
音「うんうん。」
裕一「弘哉君 入って 入って。 どうぞ どうぞ。 どうぞ どうぞ…。」
居間
音「へえ~ 弘哉君は体育が得意なんですね。」
裕一「僕は もう運動は本当に苦手。」
華「弘哉君 勉強もできるんだって。 佐智子ちゃんが言ってた。」
裕一「へえ~・」
トキコ「ただ 音楽は ずっと苦手でね。 でも 音先生たちのおかげで 克服できました。」
弘哉「今は 音楽が一番好きです。」
音「本当に?」
裕一「教室やってよかったね。 フフフ。 おいしそうだね~。」
音「頂きましょうか。」
華「頂きま~す!」
一同「頂きます。」
裕一「あ~ おいしそう。」
弘哉「華ちゃん そんな大きいの食べられるの?」
華「うん。 かぼちゃ大好き。」
弘哉「じゃあ 僕のも あげよっか。」
華「えっ 本当?」
裕一「いや! いやいや… 弘哉君 ねっ 育ち盛りだから 食べて。 華にはね ほら… お父さんの… お父さんのあげる。 はい 食べて。 じゃあ 頂きましょうかね。 頂きま~す。」
一同「頂きます。」
裕一「ほら 華 食べな。 ほら 食べな 食べな…。」
関内家(吟)
智彦「そうだ… ようやく転属が決まった。」
吟「えっ?」
智彦「大陸の第一線部隊だ。 近々 出征する。」
吟「おめでとうございます。」
智彦「ああ…。」
古山家
居間
音「楽しかったね。 久しぶりに かぼちゃ食べられたね。」
華「うん! おいしかった。」
音「うん!」
裕一「ねっ 家の庭で あんなに立派なかぼちゃ作れるんだね。」
音「ね~。 そうだ!」
裕一「うん?」
音「うちの庭でも何か作ろうよ!」
裕一「ああ…」
音「よし… 決めた!」