連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第102話「プロダクション旗揚げ」

台所

いずみ「はい これが うちの蜂蜜。 それから 出雲そばと 抹茶と 野焼きと 板わかめと…。 お兄さん しばらく お世話になります。」

茂「いやいや こっちこそ。」

布美枝「来るなら来るで 連絡くれたら 駅まで迎えに行ったのに。」

いずみ「地図があって 住所が分かっとったら どこでも 1人で行けるけん。」

茂「ほんなら よろしく。 俺は 仕事があるけん。」

いずみ「後で 仕事部屋 のぞきに行きます。」

茂「うん。」

(2人の笑い声)

いずみ「話には 聞いとったけど 田舎だねえ。」

布美枝「これでも 開けた方だよ。 私が来た時は 畑ば~っかり。 あっ… ほら 藍子 いずみ叔母ちゃんだよ!」

いずみ「『いずみお姉ちゃん』だよ。 藍子に お土産! ほら!」

藍子「うわ~!」

布美枝「かわいいね。」

いずみ「は~い。」

(風鈴の音)

布美枝「けど… 『あんたが 東京へ出てくる』って 聞いて びっくりしたわ。 お父さん よう 出してくれたね。」

いずみ「お母さん 自分が行くと 言ったんだけど リューマチがあるけん。」

布美枝「どげな具合かね? 悪い?」

いずみ「年だけん 前よりはね。」

布美枝「そう…。」

いずみ「けど お陰で こっちに お鉢が回ってきたわ。」

回想

いずみ「えっ 私が 東京に?!」

源兵衛「うん。 お前 東京へ行って 布美枝の手伝いをしぇ。 布美枝には これから 2人目が産まれる。」

源兵衛「藍子も おるし 村井さんも 人を使い始めたところだけん 布美枝1人では とても 手が足らん。 お前も 産休補助とはいえ 小学校の先生をしとる身だ。 すぐにという訳には いかんだろうが…。」

ミヤコ「予定日が 年明けですけんねえ 11月くらいには行ってもらわんと。」

源兵衛「そげだな。 学校の方には 早めに知らせちょけよ。」

いずみ「ほんなら 明日 学校には 報告します。 来週は 無理だけど 再来週には 行く事にするけん。」

ミヤコ「再来週?」

源兵衛「そげん すぐにとは 言っとらん。」

いずみ「早い方が ええでしょう?」

源兵衛「遊びに行く訳では な~だぞ。 仕事に ちゃんと 区切りをつけてから 行け。」

いずみ「学校は 大丈夫だが。 産休明けの先生が戻ってくるけん。 入れ代わりに辞めて すぐ フミ姉ちゃんの所に行く!」

回想終了

いずみ「お父さん 驚いとったけど 『東京 行け』と言いだしたのは 自分だけんね。」

布美枝「どのくらい こっちにおられるの?」

いずみ「『無事に 赤ちゃん産まれて 落ち着くまで 1年は 手伝いしとれ』と お父さんから 指令が出とる。 けど うまくいったら このまま ずっと東京で暮らせるかもしれん。 私 それ 狙っとるんだわ。」

布美枝「あら…。」

いずみ「よし 早速 やるか! 仕事部屋に お茶 持っていこうか?」

布美枝「あ 頼むわ。 ああ… そういえば これ。 何だったんだろう?」

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