連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第102話「プロダクション旗揚げ」

仕事部屋

(セミの鳴き声)

菅井「彼女 どうして 僕の事 知ってたんだろう?」

いずみ「はい スガちゃんに お茶。」

菅井「いただきます。」

いずみ「熱いけん 気をつけて!」

菅井「えっ? ああっち! あっち~。」

いずみ「ああ…。」

菅井「いつの間に…?」

いずみ「姉が いつも お世話に なっとります。 妹の いずみです。 しばらく こっちにおりますけん よろしくお願いします。」

倉田「ああ 食べもんは そっちのテーブルに置いといて下さい。」

いずみ「はい。 あなたが 倉田さんね。 それで こちらが… 小峰さん。」

小峰「よく知ってるね。」

いずみ「予習してきたんです。 姉が送ってきた写真と手紙で。」

菅井「なんだ そうか。」

いずみ「わあ これが 漫画の原稿かあ。 迫力あるなあ!」

倉田「触ったら あかん!」

いずみ「え?」

倉田「勝手に 原稿 触らんといて下さい。 汚されたら 困りますんで。」

いずみ「手は きれいですよ。 ちゃんと 洗ってきましたけん。 ほら!」

倉田「菓子 触ったら 手ぇに 油ついとるかもしれん。 奥さんかて 勝手に 原稿 触ったりしません。」

台所

いずみ「何だか 感じ悪いわ 倉田さんて。」

布美枝「今朝 原稿に コーヒーこぼした人がおったけん 神経質になっとるんだが。」

いずみ「それ 菅井さんでしょう? フフ…。」

布美枝「するどい! もしかして それを 気に病んで 出ていこうとしとったのかなあ。」

いずみ「けど お兄さん 大したもんだねえ。」

布美枝「ん?」

いずみ「生の絵を見たら あんまり 上手だけん びっくりしたわ。」

布美枝「うん。 うちの人は すごい人なんだよ。」

いずみ「妹相手に のろけちょ~わ。」

布美枝「ん?」

いずみ「何でもない。 でも ほんとに上手だったなあ。」

布美枝「でしょ。」

雄玄社

少年ランド編集部

豊川「大都テレビ 乗ってきませんでしたね。」

船山「みんな 見る目がないんだよなあ。」

豊川「さて どうしますか…。」

船山「トヨさん ここは 考えどころだぜ。 このまま ゴリ押ししても 時間の無駄だ。」

豊川「諦めるつもりですか?」

船山「いやいや 水木漫画と テレビの組み合わせは 当たれば でかい。 うまくいきゃ 100万部 超えられるんじゃないの?」

豊川「もちろん 狙ってますよ。」

船山「それじゃ からめ手から 攻めてみるか。」

豊川「と いうと?」

船山「水木先生の漫画で 『鬼太郎』より スポンサー受けの よさそうなの 何かないか? まずは そっちで 結果を出してから 次に 『鬼太郎』で 大きく勝負に出る!」

豊川「スポンサー受けか…。」

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク