連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第109話「鬼太郎ブームがはじまった」

仕事部屋

倉田「こっち 上がりました。」

茂「うん。 これ 頼む。」

倉田「はい。」

いずみ「失礼します。 私 出してきます。」

倉田「え?」

いずみ「さっきの封筒。」

客間

布美枝「ああ ギリギリ セーフかな…。」

玄関前

(自動車の走行音)

台所

布美枝「こう回して…。」

倉田「奥さん 奥さん!」

布美枝「へっ?! あっ! お疲れ様です。 お仕事 片づきました?」

倉田「はい。 あの ほんま おおきに!」

布美枝「え?」

倉田「郵便の事 奥さんが気ぃついて くれはったって いずみさんが…。」

布美枝「ああ やっぱり 応募原稿だったんですね。」

倉田「今日の消印が 締め切りやったんです。 間に合わんとこでした。」

布美枝「もう少し早く言ってくれれば ギリギリになる前に出しに行けたのに。」

倉田「仕事やないですから お願いできた筋やないんです。 朝 出すつもりが ギリギリまで 直してて 出しそびれて…。 ほんまに すんませんでした。」

布美枝「お礼なら いずみに。 『車 出そう』って言いだしたの あの子だから。 ほら 私は まだ これしか運転できん。」

倉田「鍋のふた?」

布美枝「うん…。」

(2人の笑い声)

布美枝「入選すると ええですね!」

倉田「はい。」

客間

いずみ「マヨちゃん こっちかなあ? あっ。」

藍子「マヨちゃん いた~!」

いずみ「じゃあ 一緒に オネンネしようか?」

藍子「は~い! マヨちゃん オネンネしょう!」

倉田「いずみさん。」

いずみ「あ…。」

倉田「今日は… おおきに!」

いずみ「どういたしまして。 ほんのドライブついでですから。」

倉田「ははっ…。 何や せやったら お礼言わんでも ええか。」

いずみ「まあっ アハハ!」

倉田「口ばっかりやのうて 何か お礼させてもらいたいんやけど。 何が ええやろか?」

いずみ「そうだな…。」

倉田「あ 高いもんは… 無理やで。」

藍子「いずみちゃ~ん。」

いずみ「あ ごめんね。 もう眠たいよね。」

藍子「うん。」

いずみ「お任せします。 何か ええもの 考えて下さい。 でも お金で買えるもんは ダメですよ。 うんと考えて すてきなお礼 待っとりますけん。」

倉田「金では買えんもんか…。」

<それから しばらくして 久しぶりに 豊川が やってきました>

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク