連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第112話「鬼太郎ブームがはじまった」

仕事部屋

倉田「ほんま これでは あかんわ。 よしっ…! また 一から やり直しや。」

台所

茂「お まだ起きとったのか。」

布美枝「今 声かけようと 思っとったんです。 夜食に 芋ぜんざい作ったんで。」

茂「芋ぜんざい 懐かしいなあ。」

布美枝「すぐ あっためます。」

茂「おい あれ 出来たぞ。」

布美枝「何ですか?」

茂「ちょっこし 見てみろ。」

布美枝「はい…。 『ゲッ ゲッ ゲゲゲのゲー 朝は寝床で グーグーグー』。 ん これは?」

茂「『鬼太郎』の歌だ。」

布美枝「えっ。」

茂「先まで読んでみろ。」

布美枝「『たのしいな たのしいな おばけにゃ学校も しけんも なんにもない』。」

茂「うん。」

布美枝「はあ これが 『鬼太郎』の歌…。」

茂「出来たばっかりだ! まず お前に 見せようと思っとったけん ちょうど よかったわ。」

布美枝「はあ…。」

茂「どげした?」

布美枝「もっと怖くて勇ましい歌を 作るんだとばっかり…。 全然 違うんですね。」

茂「ああ。」

布美枝「ええ歌詞。 楽しそうで 面白い…。」

茂「ええだろう。 これで 決まりだな。」

布美枝「『朝は寝床で グーグーグー』だなんて フフッ お父ちゃんに そっくり。」

茂「こう毎日 忙しいと おばけの世界の方が 自由でええように思えてくるわ。」

布美枝「そげですねえ。 『夜は墓場で 運動会』か!」

茂「うん…。 俺は 算数は零点だったが 駆けっこだったら一番だったけん。」

布美枝「はい! どげな曲が つくんでしょうねえ?」

茂「う~ん…。」

<そして…>

仕事部屋

レコード♬『ゲゲゲの鬼太郎』

♬『ゲッ ゲッ ゲゲゲのゲー 朝は寝床で グーグーグー』。 『たのしいな たのしいな』

<茂が作った歌詞に 早速 曲が つけられ 『鬼太郎』の歌が レコードに吹き込まれたのですが…>

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