連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第121話「戦争と楽園」

小学校

教室

男子1 2 3♬『ゲッ ゲッ ゲゲゲのゲー』

男子1「おい 何やってんだよ?」

男子2「鬼太郎のチャンチャンコ 編んでんのか?」

智美「(小声で) あいつら しつこいね。」

布美枝「うん。 気にしない 気にしない…。 あ…。」

男子1「『妖怪まだら紐』~!」

藍子「返してよ。」

男子1「え? 何か言ったか?」

藍子「もうっ…。」

赤木留美子「よしなさいよ。 いい加減にしなよ あんた達。」

男子1「何だよ。」

男子2「お前 生意気だぞ。」

留美子「何よ!」

男子1「…やめとこうぜ。 こいつら すぐ 先生に言いつけるから。」

男子1 2 3♬『ゲッ ゲッ ゲゲゲのゲー 朝は寝床で』

留美子「はい。」

藍子「ありがとう。」

留美子「気にしない方がいいよ。」

藍子「うん…。」

留美子「きれいだねえ。 私も同じの買おうかな? 村井さん お店 教えてくれる?」

藍子「いいよ。」

すずらん商店街

留美子「かわいいの買えた。 じゃ そろそろ行くね。 買い物 つきあってくれて ありがとう。」

藍子「うん。」

留美子「そうだ 今度の木曜日 私の誕生日なんだ。 うちで誕生会するから 2人とも来てくれる?」

藍子「行ってもいいの?」

留美子「うん。 絶対 来てね。 それじゃ バイバーイ!」

智美 藍子「バイバーイ!」

智美「びっくり。 赤木さんに 誕生会に誘われた。」

藍子「急に どうしたんだろう?」

智美「今まで 別のグループだったのにね。」

藍子「勉強も 運動もできて 私達とは別世界の人って感じだよ。」

智美「うん…。 でも よかったね。 赤木さんが ついてたら 藍子ちゃん もう からかわれなくなるかもよ。」

藍子「そうだといいな…。 ねえ 誕生会に持っていくプレゼント どうする?」

智美「リリヤンで リボン編む。」

藍子「え~っ 私も それ考えてたのに。」

水木家

玄関前

(小鳥の鳴き声)

茂「お シャボン玉か。」

喜子「うん。」

茂「どれ 貸してみろ。」

喜子「うわ~!」

茂「はっ… ゆっくり吹くのがコツだ。 ほれ 大きいのが 出来るぞ。」

村尾「お暑うございます。」

茂「ああ どうも。」

村尾「ああ どうも! お父さん 偉いわねえ。 片腕で何でもできて。 おばあちゃん おうち?」

喜子「うん…。」

村尾「ごめんくださ~い!」

中庭

喜子「ねえねえ お母ちゃん…。」

布美枝「何? シャボン玉の液 無くなったの?」

喜子「お父ちゃんだけ 違うね。」

布美枝「ん? 何の話?」

喜子「おばちゃんが お父ちゃんの事 『偉い』って言ってた。」

布美枝「え?」

絹代「入らんと言ったら 入りません!」

布美枝「あら おばあちゃんだ。 何だろう?」

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