連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第150話「独立宣言」

<昭和60年 じわじわと波が来ていた 『鬼太郎』の人気が ついに 3度目のアニメ化と 雑誌の連載を引き寄せたのです>

客間

布美枝「はい! ありがとう…。」

<それは 新しい『鬼太郎』のアニメが 放送された 夜の事でした>

(受話器を置く音)

布美枝「町内会長さんの奥さんです。 『家族みんなで 見ました』って。」

茂「そげか。」

布美枝「電話が ひっきりなしです。 大勢の人が見てくれとるんですね。」

(電話の呼び鈴)

茂「おう また来たぞ。」

布美枝「はい! はい! 村井でございます。 あら 邦子さん! テレビ 見てくれたの? えっ? 分かりました…。 お母さんは? はい…。 ほんなら。」

(受話器を置く音)

茂「おい どげしたんだ?」

布美枝「安来からです…。」

茂「何か あったのか?」

布美枝「お父さんが… 脳こうそくだそうです…。」

茂「え…。」

布美枝「どげしよう…。」

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