連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第18話「たった五日で花嫁に」

飯田家

玄関

邦子「食べとかんと 途中で お腹 減るよ。」

布美枝「だんだん。」

邦子「お茶 入れてくるけん。」

布美枝「水で ええよ。」

源兵衛「ああ~ お前 まだ そげなとこで。 早せんと ハイヤーが迎えに来るぞ。」

貴司「姉ちゃん おめでとう。 式には行けんけど しっかりな。」

いずみ「おめでとう。」

邦子「フミちゃん お水。」

源兵衛「立って食べる奴がおるか! 行儀が悪い。 あっ ミヤコは どげした。 ミヤコ~!」

ミヤコ「はい はい。 今…。」

源兵衛「お前 何しちょ~! 早う 美容院で着付けせんと。 花嫁が遅れたら みっともねがな!」

ミヤコ「はい。 あっ いけん 草履。 草履 忘れた。」

源兵衛「あ~。」

(一同のため息)

布美枝「あの~。」

(車のクラクション)

源兵衛「あ ハイヤー来た。 わしと哲也は おっつけ 行くけん。」

ミヤコ「ほんなら 先に行ってますけん。」

貴司「ああ… きれいにしてもらえよ。」

いずみ「お姉ちゃん おがらんでね!」

布美枝「いってきます!」

ミヤコ「早う!」

<婚礼の朝は 慌ただしいものでした>

美容院

美容師「まあ ほんとに きれいな花嫁さん。」

ミヤコ「はあ。」

美容師「こげん 高島田の似合う お嫁さんは めったに おらんですけんね。 はい。 出来ました… あら?」

ミヤコ「あら ちっと 丈が 足らんのではないでしょうか?」

美容師「そげですね 少~し 短いかもしれんですね。 衣装屋さんに 丈の長いのないか 聞いてみて。」

助手「一番 大きいの 借りたんですがね…。」

美容師「ほんなら 羽織り方で 調整してみましょうかね。」

<いよいよ始まる結婚式。 何やら 波乱の気配も 漂っています。 布美枝 落ち着いて 頑張ってな!>

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