連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第45話「父の上京」

水木家

玄関前

(玄関の戸の開ける音)

布美枝「お出かけですか?」

茂「散歩だ。」

<ゆうべの 小さな いさかいを まだ 引きずっている 2人です>

戌井「水木さん!」

茂「おお 戌井さん。 どうも。」

布美枝「こんにちは。」

戌井「奥さん 今日はね お客さん 連れてきました。」

布美枝「あら 美智子さん?!」

美智子「こんにちは。 あの… ちょっと お願いがあって 伺いました。」

戌井「お出かけですか?」

茂「いや ええです。 どうぞ。」

戌井「大丈夫です。」

布美枝「どうぞ。」

戌井「どうぞ。」

美智子「あっ。」

居間

布美枝「どうぞ。」

美智子「突然 ごめんなさいね。」

布美枝「いいえ。 でも… どうして お二人で?」

戌井「ここ 來る途中ですね 店に寄ったんですよ。 『鬼太郎夜話』のビラが 貼ってあったもんですから。」

美智子「お願いして 連れてきて頂いたの。」

茂「いつも 本を宣伝して頂いてるそうで。」

布美枝「ありがとうございます。」

美智子「困ったわ… お礼なんか言われたら 頼み事 しづらくなっちゃうな。 水木先生。」

茂「はい。」

美智子「あの~ 一度 店に 来て頂けないでしょうか?」

茂「え?」

美智子「会ってほしい人が いるんです。」

布美枝「太一君ですか?」

美智子「うん。」

布美枝「何か あったんですか?」

美智子「実はね… ゆうべ 寮の前まで行ってみたの。」

回想

美智子「太一君!」

太一「あっ…。」

美智子「元気だった? しばらく 顔見せないから 心配してたのよ。」

太一「何か 用ですか?」

美智子「用って… 別に ないけど…。」

太一「だったら…。」

美智子「本 借りにいらっしゃいよ! 新刊 出たのよ! 水木先生の『鬼太郎』…。 太一君の分 よけてあるから いつ来ても 大丈夫。 ね 借りに いらっしゃい。」

太一「いいです。」

美智子「ねえ ねえ 水木先生も来るのよ。」

太一「え?」

美智子「あの… うちに来るの。」

太一「いつ…?」

美智子「土曜日… 土曜日の午後。 太一君も いらっしゃい。」

回想終了

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