連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第4話「ふるさとは安来」

盆踊り

やぐらの人「そら!」

(太鼓の音)

♬~(盆踊り歌)

ユキエ「ええよ。」

♬~(盆踊り歌)

源兵衛「ユキエの奴 ちゃんと 踊っとるな。」

飯田家

チヨ子「フミちゃん 踊らんのかなあ…。」

登志「チヨちゃん。」

チヨ子「こんばんは。」

登志「あ こんばんは。 布美枝! チヨちゃん 迎えに来とるよ!」

布美枝「は~い!」

チヨ子「わ~! フミちゃん どげしたの?」

盆踊り

ヒロシ「あれ 誰だ?」

チヨ子「1等 取ろうな!」

布美枝「うん!」

♬~(盆踊り歌)

源兵衛「お~ 布美枝も よう踊っとるわ。」

ヒロシ「あれ 電信柱でねえか!」

ヒロシ達「♬『電信柱に花が咲く』(笑い声)」

ヒロシ「電信柱が 花つけて 突っ立っとるぞ~! ハハハハッ!(笑い声)」

源兵衛「悪ガキどもが 何しちょる。」

チヨ子「踊りの邪魔 せんでよ!」

ヒロシ「フンッ!」

布美枝「『のっぽでも くよくよせんで いられますように』。」

チヨ子「フミちゃん?」

ヒロシ「電信柱が 花つけて おかしいわ!」

布美枝「おかしくても ええの。」

ヒロシ「ああ? 何か 言うたか?」

布美枝「楽しく踊ったら それで ええんだけん! ♬『大塚 良いとこ 一度は おいで コラセ』」

ヒロシ「何だよ! お前なんか 電信柱…。 あれ 何だ? う~ わ~…。」

源兵衛「布美枝の奴 やるでねえか。」

登志「今夜は ご先祖様が ついとるでなあ。」

源兵衛「布美枝! ええぞ~!」

布美枝「えっ お父さん?! あっ… えっ!」

登志 源兵衛「あ~!」

<結局 1等は 取れませんでした。 けれど ご先祖様は ちゃんと 布美枝を 見守っていて くれたようです>

<送り盆の夜は 伯太川(はくたがわ)に精霊船(しょうろうぶね)を流します>

登志「ご先祖様の魂は 船に乗って 川を下っていくんだよ。」

布美枝「どこに行くの?」

登志「仏様のござっしゃる 十万億土だ。 遠いとこ あ~がとございました。 気をつけて お帰り下さい。」

貴司「おばば。」

登志「ん?」

貴司「誰に言うとるのだ?」

登志「ご先祖様にだがね。」

貴司「だ~れも 見えんけどなあ。」

登志「見えんでも おる。 お盆の間は ず~っと そばに おってくれたんだけんねえ。」

貴司「ふ~ん。」

布美枝「あ~がとうございました。」

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