連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第76話「初めての里帰り」

飯田家

居間

源兵衛「親に隠れて こそこそ 何しちょ~だ!」

いずみ「ひどいじゃない 私あての手紙 勝手に開けるなんて!」

ミヤコ「いや~ お母さんが 悪かったんだわ。 会社からの手紙だけん てっきり お父さんあてだと思って 封 切って渡してしまって。」

源兵衛「おかしな郵便が 来とったら 心配して開けるくらい 親なら当たり前だ! この手紙を見たんだったら お前が バカな事をしとる事に 気づかんとこだったわ!」

邦子「(小声で)フミちゃん。」

台所

布美枝「どげしたの?」

邦子「いずみちゃん 東京の会社に 『採用の予定は ないか』って 問い合わせの手紙 出しとったんだって。」

布美枝「東京の会社に?」

邦子「ダメだったんだけど 返事の手紙… お父さんが読んでしまわれて。」

居間

源兵衛「田舎の短大 卒業したぐらいで 東京行って 勤まると 思っとんのか?! お前は 短大卒業したら 小学校の 先生になると決まっとるんだ!」

いずみ「そんなの知らない!」

源兵衛「何っ!」

いずみ「暁子姉ちゃんだって フミ姉ちゃんだって 東京に出とるのに なして 私が行ったらいけんの?!」

源兵衛「嫁に行くのと 一人で ふらふら出ていくのとは 話が違うわ!

いずみ「遊びに行くんじゃないわ! 私 東京で働いてみたいの!」

源兵衛「ダメだと言ったら ダメだ!」

いずみ「ナンセンス!」

源兵衛「何だ… その言い方?!」

貴司「…いずみ! ええ加減にせい! まあ 2人とも いっぺん落ち着いて… な?」

源兵衛「わしはな… お前やちが 行く末 困らんようにと 考えとるんだ! 哲也は 教師にしたし! 貴司は 酒屋を継ぐ! みんな うまくやっちょ~だねか! お前も わしの言うとおりに しとったら 間違いはないんだ!」

いずみ「何も知らんくせに! 貴司兄ちゃん 困っと~だけんね! お父さんに 人生 勝手に決められて!

源兵衛「…何?」

貴司「おい! いずみ!」

源兵衛「おい! 何の話だ!」

貴司「いや… 何でもね~わ。」

いずみ「ちゃんと言ったら ええじゃないの! 本当は好きな人がおる! 酒屋継ぐのも 見合いするのも嫌だって!」

ミヤコ「貴司…?」

布美枝「いずみ あんた もう いい加減に。」

源兵衛「おい わしは聞いとらんぞ…。 貴司~!」

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